決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 30.08億円 | 23.78億円 | +26.5% | 54.54億円 | 55.2% |
| 営業利益 | 6.36億円 | 5.73億円 | +11.1% | 13.55億円 | 46.9% |
| 経常利益 | 6.53億円 | 5.71億円 | +14.3% | 13.62億円 | 47.9% |
| 純利益 | 4.56億円 | 3.81億円 | +19.6% | 9.40億円 | 48.5% |
| EPS | 24.76円 | 20.86円 | +18.7% | 51円 | 48.5% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
| セグメント | 外部売上高 | 前年同期 | セグメント利益 | 前年同期 |
|---|---|---|---|---|
| モバイル | 16.62億円 | 13.62億円 | 8.06億円 | 7.13億円 |
| ソリューション | 12.82億円 | 9.87億円 | 1.69億円 | 1.40億円 |
| AI歌声合成 | 0.65億円 | 0.30億円 | -0.39億円 | -0.32億円 |
モバイルとソリューションが増収増益となった。AI歌声合成は売上を伸ばしたものの、のれん・技術関連資産の償却もあり赤字が続いた。全社営業利益には未配賦の一般管理費2.99億円が含まれる。
財務安全性
財務安全性では、総資産46.20億円、純資産31.68億円、自己資本比率67.6%を確認します。営業CFは7.43億円、投資CFは-1.44億円、財務CFは-2.26億円、現金及び現金同等物の期末残高は24.62億円です。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +18.7% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は21.1%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業利益の変化
営業利益は6.36億円、前年比は+11.1%です。増益そのものより、営業利益率21.1%が次の四半期でも保てるかが見られます。
売上規模の確認
売上高は30.08億円、前年比は+26.5%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は67.6%、純資産は31.68億円です。資本の厚みは確認できますが、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは7.43億円で前年同期の3.29億円から改善した。投資・財務キャッシュ・フロー控除後も現金は増加しており、成長投資との両立を確認したい。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高54.54億円、営業利益13.55億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高30.08億円(+26.5%)、営業利益6.36億円(+11.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益4.56億円(+19.6%)という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高54.54億円、営業利益13.55億円、経常利益13.62億円、純利益9.40億円、EPS51円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は中立。判断の根拠は、売上高30.08億円、営業利益6.36億円、純利益4.56億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2026年12月期第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)」、アイビス、開示日: 2026-08-10