決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 305.17億円 | 282.44億円 | +8% | 625億円 | 48.8% |
| 営業利益 | 22.43億円 | 20.23億円 | +10.9% | 45.30億円 | 49.5% |
| 経常利益 | 23.90億円 | 23.97億円 | -0.3% | 49.60億円 | 48.2% |
| 純利益 | 15.89億円 | 16.28億円 | -2.4% | 33.90億円 | 46.9% |
| EPS | 67.66円 | 69.34円 | -2.4% | 144.29円 | 46.9% |
会社計画欄は通期予想を基準にしており、進捗率は単純計算です。季節性がある企業では、進捗率だけで達成可能性を判断できません。
セグメント
地域別の営業収益は日本260億7,500万円(前年同期比9.2%増)、中国36億8,800万円(同5.9%増)、その他7億5,300万円(同13.7%減)でした。セグメント利益はそれぞれ17億9,300万円、3億9,000万円、5,800万円。営業収益とセグメント利益はいずれも日本・中国で増加し、その他地域では減少しています。
財務安全性
財務安全性では、総資産293.42億円、純資産215.58億円、自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率72.1%を確認します。キャッシュ・フローは営業CF16.26億円、投資CF-43.77億円、財務CF-13.89億円、現金及び現金同等物の期末残高99.21億円です。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | -2.4% | 当期EPSと前年同期EPS | EPSが確認できる場合は、純利益の伸びと合わせて確認します。 |
| ROE | 非開示 | 決算短信の収益性指標 | 自己資本に対する利益効率を確認する材料です。 |
| ROIC | 直接記載なし | 営業利益・総資産など | 投下資本の内訳が決算短信だけでは不足するため、簡易算定は保留します。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 過去レンジとの比較は未実施 | 株価評価では別途市場データの確認が必要です。 |
営業利益率は7.4%、総資産経常利益率は非開示です。営業利益と純利益の方向を分けて確認することで、一時要因だけに引きずられない評価ができます。
ポジティブ要因
営業増益
営業利益は22.43億円で、前年同期比10.9%増です。増益幅に加え、営業利益率7.4%を次の四半期でも保てるかが見られます。
売上規模の確認
売上高は305.17億円、前年比は+8%です。売上だけで評価する局面ではなく、営業利益と営業CFにどう落ちるかを合わせて見ます。
財務基盤
自己資本比率または親会社所有者帰属持分比率は72.1%、純資産は215.58億円です。資本余力は、案件ごとの採算や運転資金の振れとは分けて評価します。
リスク要因
利益率とキャッシュのずれ
営業キャッシュ・フローは16.26億円です。利益よりキャッシュです。売掛金、在庫、仕入れ条件で資金が外に出る決算では、会計上の利益だけでは安心材料になりません。
販売数量・コスト前提の変動
次期または通期予想は売上高625億円、営業利益45.30億円です。計画を見る時は、売上前提よりも営業利益率の前提を先に疑います。販売数量、為替、原材料費、人件費、案件進捗のどれかが崩れると、利益の薄い会社ほどすぐ数字に出ます。
市場評価の変動可能性
決算数値が改善しても、市場がすぐ信用するとは限りません。赤字縮小、利益率改善、営業CFの改善が同じ方向にそろって初めて、見直し買いが続きやすくなります。
業界動向との関連
業界比較では、同業他社の同時期決算や市場統計も必要です。ただ、この段階では業界ストーリーを広げすぎない方がよいです。決算短信でまず見るべきは、売上が営業利益に落ちているか、営業CFが伴っているかです。
株価への示唆
中立評価でも、見る場所ははっきりしています。売上ではなく営業利益率、営業利益より営業CF。この順番で数字がそろうまでは、市場は様子見になりやすいです。補足市場データ未取得のため、理論株価の算定は保留します。
今期の総括
今期は売上高305.17億円(+8%)、営業利益22.43億円(+10.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益15.89億円(-2.4%)という内容でした。ここで見たいのは、きれいな増収コメントではなく営業利益の質です。営業利益と純利益の方向が異なる場合は、特別損益や税効果を分けて読みます。本業の収益力とは異なる要因が混じると、株価の評価は長続きしません。
来期見通し
来期または通期見通しでは、売上高625億円、営業利益45.30億円、経常利益49.60億円、純利益33.90億円、EPS144.29円が示されています。会社予想は前提です。増収計画より、営業利益率と営業CFがその計画に届く形になっているかを次の開示で確認します。
総合判断
総合判断は中立。判断の根拠は、売上高305.17億円、営業利益22.43億円、純利益15.89億円という決算短信上の主要数値と、確認できる財務指標のバランスです。次回は営業利益率、営業CF、EPS、ROIC、PERを同じ方向で確認したいところです。数字がそろうまでは、市場はまだ少し距離を置きます。
出典
本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。
- 「2027年2月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)」、エーアイテイー、開示日: 2026-10-09