決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 会社計画 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 16.37億円 | 16.54億円 | -1.1% | 37.29億円 | 43.9% |
| 営業利益 | -0.45億円 | -0.39億円 | -15.4% | 2.58億円 | -17.4% |
| 経常利益 | -0.38億円 | -0.29億円 | -31.0% | 2.70億円 | -14.1% |
| 純利益 | -0.33億円 | -0.36億円 | +8.3% | 1.67億円 | -19.8% |
| EPS | -56.14円 | -62.14円 | +9.7% | 283.27円 | -19.8% |
会社計画欄は通期予想であり、学習塾は講習期に利益が偏るため進捗率は季節性を割り引いて読む必要がある。 売上と営業利益の向きがずれる場合は、教室固定費と講習期の集客を分けて読む必要がある。
定量評価
| 指標 | 直近実績 | 比較対象 | 見方 |
|---|---|---|---|
| EPS成長率 | +9.7% | 前年同期EPSとの比較 | 純利益の方向を確認する指標。赤字または前年非開示の期は過度に機械評価しない。 |
| 営業利益率 | -2.7% | 売上高に対する営業利益 | 教室固定費をどれだけ吸収できたかを見る。 |
| 自己資本比率 | 53.1% | 決算短信の財政状態 | 小型学習塾として財務余力を測る材料。 |
| PER推移 | 市場データ未反映 | 株価データ別途確認 | 優待・配当利回りも需給に影響するため、決算単体では評価しにくい。 |
数字から見ると、営業赤字で着地した。売上高16.37億円に対する営業利益率は-2.7%で、利益の厚みはまだ大きくない。
ポジティブ要因
地域密着の教室網が売上を支えた
昴は鹿児島、宮崎、熊本、福岡、沖縄を中心に教室を展開する学習塾である。2025年2月期第2四半期決算の売上高は16.37億円で、少子化環境下でも一定の授業料収入を維持している。
通期計画は黒字前提を維持
会社計画は売上高37.29億円、営業利益2.58億円、純利益1.67億円である。春先の赤字や薄利を夏期・冬期講習で戻す構造は残っており、季節性を踏まえた確認が必要になる。
財務は極端に薄くない
総資産は65.59億円、純資産は34.83億円、自己資本比率は53.1%である。急成長企業ではないが、教室運営の固定費を抱える事業として最低限の財務余力は確認できる。
リスク要因
生徒数減少と少子化の圧力
地方学習塾は人口動態と高校入試の競争環境に左右される。高校授業料無償化や進路選択の多様化で、公立トップ校受験だけに依存した集客は以前より難しい。
利益は講習期に偏りやすい
2025年2月期第2四半期決算は営業赤字で着地した。第1四半期や中間期だけで評価すると季節性を見誤りやすいが、赤字幅が前年より広がる場合は固定費吸収の弱さとして市場に嫌われやすい。
配当維持と利益水準のバランス
昴は長く年120円配当を意識してきた銘柄で、優待も需給の下支えになりやすい。ただ、利益が薄い期は配当性向が高くなり、還元の安心感だけでは評価を押し上げにくい。
財務安全性
財務安全性では、総資産65.59億円、純資産34.83億円、自己資本比率53.1%を確認する。四半期短信ではキャッシュ・フロー計算書は省略されているため、通期決算で現金創出力を確認する。学習塾は設備産業ではないが、教室賃料、人件費、広告費の固定費が先に出る。利益が薄い局面では、売上よりも営業CFの方向を優先して見たい。
業界動向との関連
学習塾業界は、少子化、推薦・総合型選抜の拡大、地方高校入試の競争率低下、家計の教育費選別に直面している。昴のような地域密着型塾は合格実績が強みになる一方、教室網を維持する固定費と生徒数減少がぶつかりやすい。
株価への示唆
EPSは-56.14円、会社予想EPSは283.27円である。市場データを反映した理論株価計算はここでは置かないが、昴の場合は成長期待よりも、配当・優待を含む利回り感と利益の下振れ耐性が見られやすい。営業赤字が残る決算でも、生徒数の反転や営業利益率の安定が見えなければ、強い再評価にはつながりにくい。
今期の総括
2025年2月期第2四半期決算は、売上高16.37億円、営業利益-0.45億円、純利益-0.33億円という内容だった。派手な成長決算ではなく、地方塾として固定費をどこまで吸収できているかを見る決算である。
来期見通し
会社側の通期見通しは売上高37.29億円、営業利益2.58億円、経常利益2.70億円、純利益1.67億円である。計画達成には講習期の集客、教室稼働率、広告費・人件費の管理が必要になる。
総合判断
総合判断は弱気である。財務は一定の厚みがある一方、営業利益率-2.7%という薄い収益性と少子化リスクを考えると、決算の読み方は保守的でよい。次回は売上の戻りよりも、営業利益率、EPS、営業CFが同じ方向に改善するかを確認したい。
出典
- 昴「2025年2月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(非連結)」、開示日: 2024年10月11日
- 昴 IR・電子公告ページ、確認日: 2026年7月7日