GPT Workで楽天証券の取引履歴を分析

GPT Workで楽天証券へログイン

GPT Workで楽天証券のログイン画面を開くと、操作がいったん止まりました。IDとパスワードを私が入力し、追加認証も自分で済ませました。チャットには認証情報を送っていません。OpenAIの公式説明でも、安全なサインインフォームへ入力した情報はブラウザへ直接渡り、モデルには表示されない仕組みになっています。

ログイン後は国内株式の取引履歴と実現損益を開き、CSVを取得しました。GPT Workに任せたのは、画面の閲覧とデータの集計まで。注文、送金、口座設定には触れていません。

クラウドブラウザにはCookieやログイン済みセッションが残ります。残したくない場合は、「設定 → クラウドブラウザ → ブラウザデータ」から削除できます。CAPTCHAなどで操作が止まるサイトもあり、同じ手順がすべての証券口座で使えるとは限りません。

ChatGPT Workで楽天証券へログインし、取引履歴を分析する流れ

勝率65.7%なのに赤字だった

集計結果を見て、最初に気になったのは勝率と損益の食い違いでした。分析対象は、2020年11月から2026年5月までの国内株式です。

区分明細件数合計額1件あたり
利益195件425,413円約2,182円
損失102件-572,848円約-5,616円
損益ゼロ59件0円-
合計356件-147,435円-

※口座や取引内容の特定を防ぐため、掲載している期間・件数・金額はプライバシーに配慮して一部加工しています。

勝率だけを見ると悪くない。それでも赤字です。平均損失が平均利益の約2.6倍あり、小さな利益を重ねても大きな損失で消える形になっていました。

損益が発生した明細の勝率

この勝率はCSVの明細行ベースです。分割売買では一つの投資判断が複数行になるため、投資判断単位の勝率とは異なります。

大きな損失銘柄の多くは優待目的だった

銘柄別の通算損益も、実際の傾向を変えない範囲で金額を加工しています。

としました。

この数字を見た直後は、損切りが遅かったのだと思いました。履歴を見ながら当時の目的を振り返ると、実際は違います。大きな損失が出た銘柄の多くは、株主優待を取るために保有していました。

GPT Workが読めたのは売買の結果まで。ここで私の記憶と当時の目的を足さなければ、分析を誤るところでした。今回いちばん大きな収穫です。

優待目的の取引は、次の式で考えます。

総合損益 = 売買損益 + 受取配当金 + 優待の実利用価値 − 未反映の費用

売買手数料がすでに実現損益へ反映されている場合は、重ねて差し引きません。配当は税引後の実際の入金額で統一します。

優待は額面ではなく、実際に使った分で評価します。

優待・還元総合損益へ加える価値
食事券・買物券期限内に使った金額
割引券会計時に減った支払額
自社商品・カタログ品買う予定だった商品を置き換えた金額
ポイント・デジタルギフト利用額。失効分は除く
配当入金記録と一致する受取額

優待投資では、権利落ち後の株価だけでなく、長期保有条件や制度の改廃、資金を寝かせる期間も見ます。業績が崩れたときは、優待を待たずに手放す選択も残しておきたい。楽天証券も、株主優待と配当は企業判断で変わる場合があるとして、発行会社の公式情報を参照するよう注意を載せています。

今回は優待の利用額と配当額を集計していません。そのため、表の合計は売買損益であり、私の投資全体の最終成績ではありません。

取引目的を分けて評価する

売買損益だけで全取引を並べたことが、最初の分析の弱点でした。値上がり益、優待・配当、ヘッジでは、そもそも成功の物差しが違います。

取引目的損益へ含めるもの主に見る指標
値上がり益売買損益、手数料勝率、平均利益、平均損失、最大損失、保有日数
優待・配当売買損益、配当、優待の実利用価値、追加費用総合損益、資金拘束期間、優待利用率、制度変更
ヘッジヘッジ商品の損益、対象資産の値動き資産全体の最大下落率、相殺額、保険コスト

インバース型ETFを繰り返し売買した履歴もありました。短期売買として見る場合と、現物株の下落を抑えるヘッジとして見る場合では、評価が変わります。

今回のCSVだけで分かるのは、売却済み国内株式の売買損益です。含み損益、優待、配当、税金、他社口座、ヘッジ対象資産の値動きは範囲外。AIは集計には強いが、取引の背景を勝手に補ってはくれません。

GPTの分析を受けて、残す習慣と変える習慣

今回の分析で良かったのは、損失を指摘されただけではなく、自分の取引習慣を「残すもの」と「変えるもの」に分けられたことです。

残すと決めた習慣

取引は信用取引ではなく、現物株を中心に取引していました。レバレッジによって損失が拡大するリスクを抑えていた点は、今後も維持します。

利益が出た明細も195件あり、利益確定そのものはできていました。勝率をさらに上げようとして取引回数を増やすより、今の投資対象を慎重に選ぶ姿勢を残します。

変えると決めた習慣

最も大きく変えるのは、すべての取引を売買損益だけで評価していたことです。

これまでは損失額を見ると、「損切りが遅かった」と考えがちでした。しかし、実際には優待取得やヘッジを目的とした取引も含まれています。目的が違う取引を、同じ勝率や損益率で評価することに無理がありました。

今後は、取引を次の三つに分けます。

  • 値上がり益を狙う取引
  • 優待・配当を受け取る取引
  • 保有資産の下落を抑えるヘッジ取引
取引目的を3つに分けて評価する

値上がり益を狙う場合は、平均利益、平均損失、撤退条件を確認します。優待目的なら、売買損益に配当と優待の実利用価値を加えます。ヘッジ目的なら、商品単体の損益ではなく、保有資産全体の下落をどれだけ抑えたかで判断します。

もう一つ変えるのは、購入理由を記録していなかったことです。CSVには売買結果は残りますが、「なぜ買ったのか」は残りません。

これからは、取引目的、購入理由、撤退条件、最大許容損失額、優待の利用額、配当額、実際の売却理由を記録します。

値上がり益を狙う取引では、許容できる損失から株数を逆算します。

最大許容損失額 ÷ 1株あたりの想定損失額 = 購入株数の上限

急落時には想定した価格で売れない場合があるため、この式は損失額を保証するものではありません。それでも、購入前に損失の上限を考える習慣は作れます。

GPTの提案から得た教訓

GPTは、勝率が高くても平均損失が大きければ利益が残らないことを数字で示しました。一方、最初の分析では、優待目的やヘッジ目的まで考慮できていませんでした。

AIの集計結果をそのまま結論にするのではなく、自分が取引した理由を加えて評価し直す。この作業が、今回の一番大きな教訓です。

GPTに投資判断を任せるのではなく、自分の取引を客観的に振り返るために使う。これが、今回見つけたGPT Workの有効な使い方でした。

複数の証券口座もまとめて分析できる

複数の証券会社を利用している場合も、それぞれの取引履歴を取得し、一つにまとめて分析できます。

たとえば、

  • SBI証券
  • 楽天証券
  • マネックス証券
  • 松井証券

の取引履歴を統合すれば、証券会社ごとの成績だけでなく、全口座を通算した投資状況も確認できます。

複数証券口座の取引履歴を統合して分析

確認できる内容は次のとおりです。

  • 全証券口座を合計した売買損益
  • 証券会社別の利益と損失
  • 同じ銘柄の重複保有
  • 銘柄ごとの合計保有株数
  • 優待・配当を含めた総合損益
  • 値上がり益・優待・ヘッジなど目的別の成績
  • 資産全体に占める銘柄や業種の偏り

ただし、証券会社によってCSVの列名や計算方法が異なります。約定日と受渡日、手数料、税金、口座区分、銘柄コードなどの形式をそろえてから統合する必要があります。

別の証券会社へ株式を移管した場合は、同じ取引や保有株を二重に数えないよう注意します。米国株など外貨建ての商品を含める場合は、円換算する日と為替レートも統一します。

ログインや追加認証は証券会社ごとに本人が行い、取得できない場合は自分でダウンロードしたCSVや年間取引報告書をGPT Workへ渡す方法もあります。口座番号など分析に不要な情報は削除し、注文・送金・設定変更を依頼対象から外します。

複数口座を一つの視点で見直せば、ある証券会社では利益でも、別の口座を含めると同じ銘柄へ投資が集中していた、といった問題も見つけられます。証券会社ごとに履歴を見るだけでは分からない、資産全体の特徴を確認できる点が統合分析の利点です。

まとめ

今回分かったのは、勝率だけでは取引の良し悪しを判断できないということです。優待目的やヘッジ目的の取引も混じっていたため、売買損益だけで一律に評価することにも無理がありました。

CSVの集計は速かった。けれど、AIは私がなぜ買ったかまでは知りません。取引目的と優待の実利用額を記録し、目的別に検証します。

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出典