「投資した結果」と「将来の試算」を分ける
口座の残高が増えたとき、入金したためか、価格が上がったためかを分ける必要があります。実際の運用結果を示すには、買った商品、購入日、口数、入金額、売却や分配の履歴、評価日が必要です。年3%などの利回りを置いて算出する金額は、過去の個人口座の実績ではありません。このページの金額は、条件をそろえて比較するための仮定の計算です。
NISAは非課税の口座制度なので、NISAだけで利回りは決まりません。同じ月1万円でも、投資対象、買付価格、為替、運用コストによって評価額は変わります。
まず自分で計算できる元本を確認する
以下の独自の試算では、毎月末に1万円を入れ、休止や増減額はないと仮定します。元本は毎月の入金額と回数の積で、運用益は含みません。次の表では、その元本を0%の行で示し、他の年率を置いた場合と同じ期間で比べています。
積立を止めた月があれば、その分だけ元本は少なくなります。途中で増額した場合は、期間ごとに入金額を分けて合計します。口座の評価額全体を利益と勘違いしないよう、まず累計の入金額を記録しておきます。
利回りを変えると計算結果はどう違うか
| 仮定の年率 | 10年後 | 20年後 |
|---|---|---|
| −3% | 約103.8万円 | 約180.6万円 |
| 0% | 120万円 | 240万円 |
| 3% | 約139.7万円 | 約328.3万円 |
| 5% | 約155.3万円 | 約411.0万円 |
月率は仮定の年率を12で割り、運用成果を再投資する計算です。費用・税・物価変動は考慮していません。一定の年率が全期間続くという単純化で、各年の上昇や下落を再現する表ではありません。
3%と5%は特定商品の予想利回りでも、達成する確率を示す数字でもありません。マイナスの例を含めても、想定する損失がこの範囲に収まるとは限りません。投資額を決めるために、最も良い数字だけを使うのは避けます。
実際の損益はどこで確認するか
証券口座では、評価額と評価損益、累計の買付額を区別します。売却や出金、分配金の受取りがあると、現在の残高だけを比べても全体の成果は分かりません。投資信託では基準価額だけでなく保有口数も見ると、入金による増加と値上がりを分けやすくなります。
積立設定が残高不足で実行されなかった場合は、当初の試算より拠出元本も少なくなります。設定額と、約定履歴に残る実際の買付額が一致しているかも照合します。
月1万円が自分の家計に合うとは限らない
収入が不安定な人や近く大きな支出がある人にとっては、月1万円でも負担になり得ます。増やす予定の利回りからではなく、運用せず手元に残しておく資金から考えます。借入れや生活費不足で積立を続ける計画にはしません。
元本240万円を積み上げることと、その全額を株式などのリスク資産に投じることも同じではありません。預貯金も含め、使う時期と値下がりの許容範囲に合わせて配分を決めます。
出典
制度・税制の確認日:2026年10月23日。