再投資で何が起こるか
株式やETFの配当・分配金を使わずに再投資すると、保有する株数や口数が増えます。その後も1口当たりの分配金が維持されれば受取額が増える可能性があります。これは、運用益を再び運用に回す複利の考え方に沿ったものです。
ただし、株数の増加だけで資産が必ず増えるわけではありません。投資先の価格が下がる、配当が減る、再投資に費用がかかるなどの要因で、評価額や将来の収入は変動します。投資信託の分配金は信託財産から支払われ、その分だけ基準価額を下げる要因です。ETFの市場価格は需給でも動くため、分配額だけ価格が必ず下がるという意味ではありません。
再投資先と口座を決める
受け取ったお金を元の銘柄に戻す方法だけが再投資ではありません。保有資産の比率を見て、株式以外の資産や、比率が下がった地域・資産に振り分ける方法もあります。高配当の銘柄に自動的に戻すと、特定業種や銘柄への集中が強まることがあります。
再投資前に確認したいことは次のとおりです。
- 配当金の受取額から税金や手数料が差し引かれるか
- 同じ銘柄に買い戻すことで保有が偏らないか
- 投資期間中に現金で使う予定がないか
- 利用する口座の制度や、配当金の受取方式が目的に合うか
再投資するか現金で受け取るかは、資産形成の段階や生活費の必要性で変わります。税制と口座の取扱いは、利用先と国税庁の案内で対象条件を確かめます。
受け取った後の現金を、注文の金額へ直す
税引後の配当が8,000円あり、買いたいETFが一口3,000円なら、一口単位・手数料なしの仮定で買えるのは2口です。6,000円が運用へ戻り、2,000円は現金で残ります。全額を再投資した前提の計算と、実際の注文には差が生まれます。
端数をすぐ使い切るために別の商品を増やすと、保有の中身や費用も変わります。配当をためて後で買う場合は、その間は現金のままです。受取日、再購入日、購入額を分けて記録すれば、口座残高の増減が運用益か入金かを追いやすくなります。
NISAへ再購入する場合も、分配後の買付けは新たな投資です。自動再投資の設定だけで利用枠が不要になるわけではありません。口座の取扱い、年間枠の残り、商品が対象かを確認します。近く使う生活費なら、必ず再投資し続けるという方針自体を見直す場合もあります。
参考資料
参考資料の確認日:2026年10月23日。