NISAの損失と課税口座の利益

非課税制度と、計算を任せる口座

NISAでは、対象商品や投資枠などの条件を満たす利益が非課税になります。特定口座では、取引に基づく所得の計算や年間取引報告書の作成を金融機関が行いますが、それだけで税がなくなるわけではありません。

特定口座もNISAも、値下がりの損失をなくす口座ではありません。税の扱いを比べる際は、利益だけでなく、損失が別の口座の計算に使えるかも見る必要があります。

特定口座には源泉徴収あり・なしがある

源泉徴収ありでは、口座内の所得に応じて税が徴収され、その所得の申告不要を選べます。源泉徴収なしでは金融機関が報告書を作成しても、納税や申告要否は別に確認する必要があります。

他の金融機関の課税口座の損失と利益を通算する場合や、損失の繰越控除を利用する場合には、確定申告が必要になることがあります。源泉徴収ありを選んだことで、本人のほかの所得に関する申告まで不要になるわけではありません。

NISAの損失は、課税口座へ移せない

2026年の居住者の個人を想定した独自の例で、NISAの売却損10万円と課税口座の売却益20万円があっても、差額10万円だけに課税する計算にはできません。他の損益や控除を省き、課税口座の利益20万円に20.315%を掛ける概算なら、税は4万630円です。NISAの損失は損益通算や繰越控除の対象外です。

NISAで損をした商品が回復する可能性や、別の商品を買った場合の利益は、この税務上の扱いとは別の判断になります。枠を使い切るために、投資目的に合わない商品を選ぶ必要もありません。

注文と配当の受取設定を確かめる

同じ金融機関の画面でも、購入時にNISAか特定口座かを選ぶ場合があります。注文確認画面と取引報告書で区分を確かめると、NISAで買ったつもりだったという間違いに気づけます。すでに課税口座で持つ商品を、そのままNISAへ移管することはできません。

国内上場株式の配当をNISAで非課税にするには、株式数比例配分方式で金融機関を通じて受け取る条件があります。外国での税が残る商品もあるため、配当の入金先と税の内訳まで確認します。口座の種類だけでなく、実際の注文と受取設定が制度に合っているかを確かめます。

出典

参考資料の確認日:2026年10月23日。