陽の包み足と、陰の包み足を分ける
前の陰線の実体を次の陽線の実体が包む場合は、陽の包み足と呼ばれます。逆に前の陽線を次の陰線が包む場合は、陰の包み足です。始値と終値が前の実体の外側へ出る関係を、二本の数値で確かめます。
形の説明には差があるため、使うチャートや資料の条件をそろえます。実体が包まれていても、前の高値や安値まで超えていない場合があります。高安の更新と同じ意味として扱うと、上抜けや下抜けを誤って判断しかねません。
架空の価格で、包む範囲を確かめる
以下の価格は1株あたり円で示す独自の架空例です。
1本目を始値110、終値100、高値115、安値98とします。2本目が始値98、終値112、高値114、安値97なら、実体98~112は前の実体100~110を包んでいます。
ところが2本目の高値114は前の高値115を超えていません。「大きな陽線が包んだ」ことと、「前の足のすべての高値を更新した」ことは別です。図は四本値の関係を示す仮例で、その後の価格を予想するデータではありません。
反対方向へ動いた理由は、足だけでは分からない
下落後の陽線でも、買い戻し、会社の発表、市場全体の反発など背景は異なります。出来高が増えた事実があっても、新たな長期投資家が買ったと断定はできません。価格の並びと原因の推測は分けます。
また、横ばいの範囲で似た形が繰り返される場合もあります。直前の値動きや表示期間を見ず、包み足の名前が出たことだけを条件にすれば、不要な売買が増えることがあります。
完成後も、次の価格差を引き受ける
足の終値が確定する前に判定すれば、引けまでに包む形が崩れる可能性があります。完成した後でも、翌日に逆方向へ動くことはあります。日足で確認して翌朝に注文するなら、確認した終値と実際の約定価格が違う点も残ります。
形の意味を確かめるときは、どの実体がどの範囲を包んだか、判定した日時、直前の相場を記録します。名前だけを覚えるより、観察した価格関係を説明できることが判断の振り返りに役立ちます。
出典
用語の参考資料確認日:2026年10月23日。