青色申告と白色申告の違い

副業の大きさだけで、青色か白色かは決まらない

青色申告を利用できるのは、事業所得、不動産所得、山林所得のある人です。業務に係る雑所得には、青色申告特別控除は使えません。活動が継続していることや、開業届を出したことだけで、所得区分が自由に選べるわけでもありません。

したがって、一時的な副業なら白色、継続するなら青色、という二択では不十分です。まず収入の実態から所得区分を整理し、その上で青色申告の対象か、利用するための申請や記帳を行えるかを比べます。

最高六十五万円は、申告方法だけで自動適用されない

2026年分の制度では、最高五十五万円の青色申告特別控除には、事業所得または事業としての不動産所得があること、正規の簿記による記帳、貸借対照表・損益計算書の添付、期限内の提出などの要件があります。現金主義による所得計算の特例を選択している場合は、この五十五万円控除を使えません。その要件を満たした上で、e-Taxによる電子申告または所定の優良な電子帳簿の保存の要件を満たすと、最高六十五万円になります。ほかに最高十万円の控除の区分もあります。

控除前の対象所得が八十万円あり、六十五万円の控除要件をすべて満たす単純例なら、控除後は十五万円です。これは六十五万円が返金されるという意味ではありません。所得税などの実際の差は、ほかの所得や控除、税率によって変わります。控除前の所得が少なければ、最高額を丸ごと引いて赤字を作る仕組みでもありません。

承認申請の期限は、確定申告期限とは別

青色申告承認申請書は原則として、その年分を青色にする年の三月十五日までです。その年の一月十六日以後に新たに事業を開始した場合などには、開始日から二か月以内という扱いがあります。具体的な提出期限は、該当年の休日等も含めて公式手続きで確認します。

申告する翌春に会計ソフトの設定を青色へ切り替えても、必要な承認申請の遅れを補えるわけではありません。開業に関する届出と、青色の承認申請は、書類も期限も区別します。

白色でも、売上と経費の記録は残る

事業所得などを生ずべき業務を行う白色申告者にも、記帳と帳簿・書類の保存制度があります。申告不要の年なら、事業の記録自体が不要という扱いではありません。帳簿の種類や書類で保存期間が異なる点もあります。

青色には控除などの利点がある一方、要件を満たす経理と提出を続ける負担があります。白色も資料を集めずに済む制度ではありません。制度名を先に選ぶより、取引の記録と証拠資料を毎月そろえる方が、どちらの方式でも申告に使える情報を残せます。

出典

参考資料の確認日:2026年10月23日。