売りたい価格で売れるとは限らない
流動性は、資産をどれだけ売買しやすいかを表します。取引量の少ない銘柄では、買値と売値の差が広く、まとまった注文で価格が動くことがあります。画面上の最終約定価格で全株を売れるとは限らず、急いで成行注文を出すと想定より不利な価格になる場合もあります。
売買の前に、出来高や注文板、通常の売買単位を確認します。板が厚く見えても注文は取り消されることがあり、流動性は相場急変時に低下します。「売れないと困る資金」を投じていないかも点検します。流動性の考え方はリスク管理に役立ちますが、売却可能性を保証するものではありません。
「100株の気配」を1,000株の価格だと思わない
仮に最良売値1,000円に100株、次の1,020円に900株がある場合、1,000株を成行で買うと平均価格は1,018円です。画面の1,000円だけを見て100万円で買えると思っていても、実際は101万8,000円になります。大きな数量ほど複数の価格帯で成立する可能性を考えます。これは板の仕組みを示す仮想例です。
板の厚さを固定された条件と見ない
大口注文が並んでいても、相場が動けば取り消しや変更ができます。直前に見た注文量がそのまま残るとは限りません。材料発表の前後や市場の混乱時には、普段の売買代金だけで想定した保有量を処分できないことがあります。
指値を設定すれば価格は制限できますが、希望どおりの全量が成立するとは限りません。一部だけ売れた場合の残りの資金予定も考えます。逆指値などを使う場合も、条件到達後の注文方式によって実際の価格が異なります。商品や証券会社の説明を確認します。
大きな値動きと流動性を混同しない
流動性が低いから必ず値上がりするわけではありません。価格が軽く上がった銘柄でも、売る側に回れば買い手が足りないことがあります。含み益を計算するときは、直近の一件の約定価格で持ち株全部を売れるという前提を置きすぎないことです。先に出口の数量と、売却に使える日数を見ます。