同じ時価総額でも注文の通り方は違う
A株とB株がともに時価総額500億円でも、普段の売買代金や大株主の保有比率、注文の並び方は違います。企業の規模が同じという理由だけで、同じ金額を同じ速さで売買できるとは考えません。まず想定する注文額と、平常時の売買代金を比べます。
例えばA株の買値と売値が999円・1,000円、B株が990円・1,010円とします。直ちに売買を往復すると、他の条件が変わらなくてもA株では1円、B株では20円の差が負担になります。これはスプレッドを見る簡略例で、実際には注文量、手数料、相場の変化も加わります。
成行と指値は何を選んでいるか
成行は価格を指定せず成立を優先する注文です。指値は買いの上限や売りの下限を指定できますが、約定しないことがあります。指値を使えば流動性リスクが消えるのではなく、不利な価格で取引するリスクの一部を、売買が成立しないリスクへ置き換えています。
日による違いも比べる
決算や大きな材料の出た日は出来高が急増しても、価格が飛びやすく、通常の日と同じ注文額を出せるとは限りません。一日の最大出来高だけでなく、複数日の売買代金と板の状態を見ます。長期投資であっても売却する日が決まっている資金なら、値上がりの期待と同じ表に換金条件を置いて比較します。
同じ投資額を何回に分けるか
30万円の注文を一回で出す場合と10万円ずつ三回で出す場合では、一度に板へ与える影響が異なります。後者でも、次の注文までに価格が上がれば総支払額が増える場合があります。注文を分割すれば必ず安くなるとはせず、約定価格、成立した数量、待ち時間を合わせて記録します。注文方法の比較は、価格だけの比較では終わりません。