名前が違う商品へ分けても、資産が重なる
一つの商品だけでは不安になり、似た指数に連動する投資信託を追加することがあります。しかし、販売会社や商品名が異なっても、同じ企業を多く持つなら、実質的な分散はそれほど変わりません。ボーグルが広めた市場を低コストで保有する考え方を、ファンドを増やすことと取り違える場面です。
指数名、地域、資産の種類、上位銘柄の比率を合わせて読む必要があります。国や業種を絞った指数もあるため、インデックスという名称だけで市場全体へ均等に分散されるとは限りません。
二本を半分ずつ買った仮例
架空のファンドAは資産の35%、ファンドBは20%を同じ企業群に投資しているとします。AとBへ同じ金額を投じた場合、その企業群への合計の持ち分は「35%×半分+20%×半分=27.5%」です。
二本に分けても、この部分は残っています。独自の構成例で、実際のファンドの保有比率ではありません。投資先が重なること自体が必ず悪いわけではなく、自分が意図した集中なのか、知らずに増やした集中なのかが違いになります。
「持ち続ける」を、資金計画の放置へ変えない
長期投資を決めても、家計の収入や使う時期は変わります。生活防衛資金が足りなくなったり、予定支出が近づいたりすれば、同じ資産配分を維持できるとは限りません。短期の値動きに反応し過ぎないことと、家計の変化を無視することは別です。
下落中に生活費が必要となれば、回復を待てず売る可能性があります。最初から投資へ回す金額を抑えておくことが、継続の条件になる場合もあります。
費用の安さだけで異なる商品を比べない
国内債券と外国株式など、異なる資産の商品を、費用率だけで選ぶと引き受ける変動を見落とします。外国資産なら為替の影響もあり、低コストになってもその要因は消えません。
また、指数連動でも基準価額の動きが指数と完全に同じになるとは限らず、実際の運用には連動のずれや費用が伴います。「安いから何も読まなくてよい」という受け止め方をすると、残る条件の把握が抜けます。
過去の好成績だけで切り替え続けない
直近で上がった指数へ次々と乗り換えると、市場を広く保有する方針より、最近の勝者を追う方針へ近づきます。変更するなら、対象資産、使う時期、必要な値動きの範囲がどう変わったのかが理由になります。ボーグルの名前を知っていることより、自分の商品選択に一貫した目的があるかが実際の判断を左右します。
出典
参考資料の確認日:2026年10月23日。