老後資金とNISA

平均の利回りが同じなら、老後の残高も同じか

資産を取り崩す生活に入ると、毎年の収益だけでなく、どの年に下落が来るかも関わります。平均が同じという説明だけでは、必要な支出を払いながら残る額までは分かりません。

この記事は2026年10月時点の成人のNISAを前提にします。利益が非課税になる仕組みでも、価格変動や資金を使う時点の違いは残ります。

二年の順序だけを変える独自の仮例

開始時点の資金を1,000万円とし、各年の初めに100万円を取り崩し、その後に年の利回りがかかると置きます。費用、税、配当の別払い、物価の変化は除きます。

仮の順序1年目末2年目末
1年目マイナス20%、2年目プラス20%720万円744万円
1年目プラス20%、2年目マイナス20%1,080万円784万円

初年に下がる場合は、取り崩し後の900万円が720万円となり、次年はそこから100万円を引いて1.2倍です。反対の順序では、初年末1,080万円から100万円を引いて0.8倍します。二つの年の利回りは同じでも、残高には40万円の差が出ます。

実際の成績や推奨する出金額ではありません。出金のない運用の二年の積はどちらも同じですが、途中の出金があることで結果が変わる設定です。

非課税と、下がる日に使うリスク

NISAは、対象となる利益の税を扱う制度です。毎年の利益を約束するものではなく、売却損も課税口座の利益と損益通算できません。税の利点だけで、毎年いくら使えるかを確定はできません。

売却した商品の取得額に対応する非課税保有限度額は翌年以降に再利用できますが、生活へ使った現金を自動的に補う機能ではありません。枠が空くことと、新しい買付資金があることも違います。

支出と投資先を同じ期間へそろえる

近く使う費用と、長く置く資金を分ければ、どの支出が短い値動きに左右されるかを読めます。ただし、現金を持てば家計のすべての問題が解決するわけではなく、物価や長生きで必要額が変わる可能性も残ります。

取り崩しの計画では、想定した平均だけでなく、下落が先に来る場合を読むことが役立ちます。NISAを使う利点と、必要な日に資金を得る条件を一つにしない必要があります。

出典

参考資料の確認日:2026年10月23日。