オイルショックから学ぶこと

原油が50%高くなれば、円の負担も50%増えるか

原油のニュースではドル建ての価格がよく使われます。しかし、日本の企業が円で資金を用意するなら、為替も換算へ関わります。価格の上昇率だけから仕入れの負担を決めると、円安や円高の影響が抜けます。

1973〜1974年のオイルショックでは、産油国による供給の制約などが原油価格と経済へ大きく影響しました。Federal Reserve Historyは、米国で既にあった物価や供給の条件と、この衝撃の重なりを説明しています。現在の原油高が、当時と同じ経路をたどるという予測ではありません。

ドル価格と為替を掛ける独自の仮例

架空の原油価格を1バレル30ドル、為替を1ドル150円と置くと、単純な円換算は4,500円です。その後、45ドル、1ドル160円になれば7,200円で、当初から60%高くなります。

実際の相場や仕入れ条件ではなく、輸送費、税、品質の違い、為替予約、契約の時期などを除いた独自の設定です。原油のドル価格は50%高くなっていますが、円で払う単純な換算額は同じ50%にはなりません。二つの変化を掛けて比べる必要があります。

その負担が、どの会社へ届くか

原油価格が上がっても、燃料や原材料をどの程度使うか、価格をいつ決める契約か、在庫がどれだけあるかで影響は異なります。先の価格を固定する取引があれば、直ちに全部が同じ費用へ変わるとも限りません。

販売価格へ転嫁できるかも別です。値上げで売上が増えても数量が減れば、利益が同じように増えるとは限りません。資源価格と企業の株価を一対一で結び付ける説明では、これらの条件が抜けます。

景気が弱いのに、物価が上がる場合

供給する費用が増えると、需要が強いから価格が上がる場合とは違う難しさが生じます。歴史を読む際には、原油という一つの要因だけで、当時の物価や政策をすべて説明しない必要があります。

現在の投資へ使うなら、利益を予想する前に、価格、通貨、契約、使用量をつなげる問いにできます。資源のニュースから企業の数字へ進む経路が具体的になることが、オイルショックを学ぶ利点です。

出典

参考資料の確認日:2026年10月23日。