NISAとハロウィン効果

春に売れば、秋に同額以上を買い直せるか

冬に株式を持つという季節性をNISAへ取り入れる場合、春の売却後に何をいくら買えるかも関わります。現金が戻ることと、年間投資枠が空くことは同じではありません。

この記事は、2026年10月時点の成人のNISAを前提にします。ハロウィン効果の主張があっても、制度の上限や損失の扱いが変わるわけではありません。

成長投資枠を使う独自の仮例

ある年の1月に対象商品を100万円分買い、4月に90万円で売る例を置きます。その年に他の成長投資枠での購入はなく、非課税保有限度額にも余裕があるとします。手数料は除きます。

年間240万円の成長投資枠のうち、購入で100万円を使用しているため、売却後も当年の未使用額は140万円です。秋に同じ年の成長投資枠で200万円を買い直すことは、この未使用額を超えます。

売却した商品の取得額100万円に対応する非課税保有限度額は、翌年以降に再利用できます。売却代金90万円がそのまま復活額になるわけではなく、当年の年間投資枠を即座に戻す仕組みでもありません。

損失は枠の復活で補われない

この仮例では、100万円の購入に対する90万円の売却で、損失は10万円です。NISA内の売却損は、課税口座の利益との損益通算や繰越控除ができません。総枠を再利用できることと、失った現金が戻ることを混ぜない必要があります。

実際の投資先や将来価格を示したものではありません。枠が十分に残っていても、再購入の時点で価格が上がっていれば、同じ資金で買える量は減る場合があります。

非課税でも季節性の結果は保証されない

ハロウィン効果は、主に11月〜翌4月と5〜10月の収益を比べる季節性のテーマです。毎年冬に上がる、夏に下がるという制度ではありません。NISAで買えば、その不確実性がなくなるわけでもありません。

また、つみたて投資枠と成長投資枠では、対象商品と年間の上限が異なります。個別株の短い売買を、つみたて投資枠の方法へそのまま移せるとは限りません。

再購入まで一つの資金計画にする

売却する方針を採るなら、その現金をいつ何に使い、どの枠で買うのかを分けて説明する必要があります。家計の支出へ使った代金を、同時に秋の買戻し資金にも数えることはできません。

季節性の平均を知ることと、NISAの中で実行できる取引を組むことは別の段階です。制度、現金、投資先の価格をそれぞれ読むと、日付のルールだけでは足りない条件が具体的になります。

出典

参考資料の確認日:2026年10月23日。