慣れていることと、合っていること
使っていない有料サービスを「解約が面倒」で続ける場面を想像すると、現状維持バイアスを捉えやすくなります。仮に月800円なら、放置する支出は1年で9,600円です。手続きを避ける気持ちは自然でも、今の選択を続ける負担はなくなりません。
投資では、最初に選んだ投資信託や毎月の積立額にも同じ問いが使えます。ただし、サービス解約と投資商品の売却は条件が異なります。売却時の費用、税金、投資対象の違いがあるため、面倒を乗り越えて変更すればよい、とは言い切れません。
初めての見直しを三つに分ける
まず、何のためのお金かを書きます。数年後に使う資金か、使う時期が遠い資産かで、受け入れられる値動きは変わります。次に、現在の商品が何に投資し、どの程度変動しうるかを目論見書などで確認します。最後に、今の設定を続ける理由と、変更した場合の負担を並べます。
たとえば「積立を月2万円にした当時は余裕があったが、今は毎月5,000円不足している」なら、まず家計との関係を検討します。年間6万円の現金減少は、投資先が値上がりするかとは別の問題です。商品を乗り換える前に、積立額を調整できるかを考える余地があります。
見直したら、結論を一行残す
「生活費を確保でき、必要時期と運用内容が合うため継続する」のように、現在の情報で理由を書きます。「最初に勧められたから」だけなら、何が合っているのか調べ直します。
新商品やランキングを見るたびに乗り換える必要はありません。比較して続けることも判断です。最初は年1回など実行できる点検日を設け、家計が変わった時には予定を待たず確認すると始めやすくなります。