確証バイアスとは?意味と投資判断での使い方:仮例:売上100億円→120億円、営業利益12億円→10億円、利益率は低下、支持する数字と仮説を崩す数字を両方読む

情報を集めても、選び方が偏る

確証バイアスは、先に持った考えを支持する情報を探したり重く評価したりし、合わない情報を後回しにしやすい傾向です。投資では、買いたい会社の新製品や売上の伸びだけを読み、利益率や財務の悪化を見落とす形で考えられます。資料をたくさん読んだことだけでは、偏りが小さくなったとは言えません。

反対に、売るべきだと思い込んだ後に悪材料だけを集めることもあります。楽観を悲観へ変えれば解決するのではなく、異なる説明を同じ根拠で比べることが目的です。

売上と利益で違う説明を作る

仮にA社の売上が100億円から120億円、営業利益が12億円から10億円へ変わったとします。売上は20%増えましたが、営業利益率は12%から約8.3%へ低下しています。「需要が強いから成長している」という説明だけなら、利益が伸びない理由を検討していません。

新規事業の先行費用か、値引きによる採算悪化か、原価上昇かで見通しは変わります。会社の説明を読み、費用の内訳、既存事業の利益、次の期間で確認する指標を分けます。都合のよい増収率だけを結論の支えにしないようにします。

反証の条件を先に書く

例えば「販売数量が増えているから利益も回復する」という仮説なら、数量、単価、利益率を調べます。数量が伸びても単価が下がり、利益が減るなら仮説の修正が必要かもしれません。確認結果を見た後で成功の条件を変え続けると、どんな数字でも自分を正しいと説明できてしまいます。

SNSの賛否や記事の件数より、資料の出どころ、対象期間、数字の定義を比べます。同じ会社発表の転載を何本読んでも独立した証拠が何倍にも増えるわけではありません。反対材料も含めて確認し、見通しを変える理由を日付と一緒に残します。心理の用語を知っただけで中立になれるとは考えず、資料を読む手順へ落とし込みます。

出典