予測に自信があるほど取引を増やす
自分の予想は当たりやすいと思うと、小さな値動きでも取引したくなることがあります。しかし売買を増やすと、取引費用、売値と買値の差、注文が想定と違う価格で成立する負担も繰り返します。利益が出る確信と、費用控除後に利益が残ることは別です。
仮に毎回100万円を売買し、一往復の費用等を3,000円と置くと、月一回、年十二回で3万6,000円になります。市場価格が動かなければ、その分は資産から減ります。実際の金融機関の料金を示す値ではなく、繰り返す費用の計算例です。手数料がゼロでも、全ての価格差や費用までゼロとは限りません。
一回の失敗で結果が変わる
自信から一銘柄への投資額を100万円から300万円へ増やせば、同じ20%の下落でも損失は20万円から60万円になります。予測の精度が三倍になったわけではなく、負担する金額だけが増えています。借入れを使えば、価格変動以外に金利や返済条件の負担も生じます。
少数の勝ちを覚えていても、保有中の含み損や大きな一敗を落とすと、運用全体を高く評価します。確定損益、未実現損益、費用を同じ期間で合計します。
研究と自分の取引を分けて読む
過信と過剰な取引の関係を扱った個人投資家の研究は、特定の国、時期、口座データを対象にしています。今の全ての短期売買が失敗するという証明ではありませんが、取引頻度と費用を点検するきっかけにはなります。
売買の回数を減らすことだけを目的にせず、その注文に現在の根拠があるか、保有額が資金計画に合うかを確認します。利益が出た直後にルールを緩めていないかも記録し、失敗したときだけ慎重な基準へ戻る非対称な運用を避けます。