リスクプレミアムを投資判断でどう見るか:将来の期待差という仮定、株式7% − 基準2% = 5ポイント、昨年の実現差という結果、株式−8% − 基準1% = −9ポイント、配当4%でも株価が10%下落なら、税・費用を除く総収益は−6%

期待する差と過去に実現した差

来年の株式収益率を7%、基準資産を2%と見積もれば、期待するリスクプレミアムは5ポイントです。一方、昨年の株式収益率がマイナス8%、基準がプラス1%なら、昨年の実現超過収益はマイナス9ポイントになります。

後者は終わった期間の結果です。過去に大きな超過収益があったからといって、その差を来年も期待できるとは限りません。長い過去データを使った推計でも、どの期間・市場を選ぶかで数字が変わります。

配当利回りは収益全体ではない

1株1,000円の株から年間40円の配当を受け取るなら、購入価格に対する配当利回りは4%です。しかし1年後の売却価格が900円なら、配当と値下がりを合計した収益はマイナス60円、マイナス6%です。税・費用と配当再投資は省いています。

配当利回り4%から基準金利を引くだけでは、株式全体の期待収益の差にはなりません。将来の配当変更、株価、必要に応じて為替まで含む収益を考えるためです。分配金の多い商品も、分配額と資産全体の増加は別に読みます。

推計指標は計算方法まで比べる

米連邦準備制度理事会の2021年報告は、予想利益を株価で割った利益利回りと長期実質金利の差を、株式リスクプレミアムの一つの目安に使っています。同時に、別のモデルや仮定でも推計できると説明しています。

この指標を、将来の配当込み収益率そのものや、円建ての税引後運用利回りと同一視はできません。複数の数字を比較するときは、予想か実績か、名目か実質か、支払いの一部か総収益かを先にそろえます。

出典