モメンタム効果の実例:過去順位で分けた二群の仮例、保有後:上位群W +4%、下位群L +9%、上位群−下位群の収益差、4% − 9% = −5ポイント、Wだけを買った成果とは別、研究の差を口座資金全体の損失率にしない

上がったのに差では負ける仮例

過去の収益で選んだ上位群Wと下位群Lを考えます。その後の同じ期間にWが4%、Lが9%上がったとすると、Wの収益からLの収益を引いた差はマイナス5ポイントです。Wだけを買った人は費用前で値上がりしていますが、上位群と下位群の差を見る結果はマイナスになります。

上位群を買い、下位群を売り建てる戦略なら、売り建てた側の上昇が負担になります。ただし上の差をそのまま口座全体の損失率と呼ぶことはできません。元本、担保、取引額の置き方により、口座資金に対する率が変わるからです。費用や配当を省いた関係の説明で、実際の市場成績ではありません。

「反転」の意味をそろえる

モメンタム投資の不調は、買った株だけが下落した場合に限りません。それまで弱かった銘柄の急反発でも、相対的な優位は崩れます。DanielとMoskowitzの研究は、市場の下落後で変動が大きい局面からの反発と、戦略の大きな損失が重なる問題を扱っています。これを、全ての反発で同じ損失が出るという規則にはできません。

成功したチャートだけを実例にしない

後から長く上がった一社を選び、その手前で買えたと置くと、当時の銘柄選択の難しさが抜けます。順位は購入前に知り得た価格から作り、その時に上位だった他の銘柄や退出した銘柄も含めて比べます。

効果を調べる際は、参照期間、保有期間、比率、入替えをそろえます。研究用Momのように規模別の銘柄群を組み合わせる方法もあれば、投資商品の独自ルールもあります。似た名前や同じ成功銘柄だけで、戦略を同一視しない読み方が要ります。

実際の取引では、売買価格の差、費用、換金しやすさが加わります。この仮例が役立つのは、損益の符号より先に「何と何の差を見ているか」を問い直す場面です。

出典

出典確認日:2026年10月23日。