サンクコストと機会費用
サンクコストは既に取り戻せない費用、機会費用は選ばなかった最善の選択肢から得られたはずの利益です。仮に調査に3時間かけた銘柄があっても、その3時間は今から選ぶ投資先を決める直接の根拠にはなりません。現在の資金を別の商品へ置けば何が得られるか、という比較は今からの判断に関わります。
回収できる費用は別扱い
10万円の講座を契約済みでも、今解約すれば6万円返る場合を考えます。全額を「払ったから戻らない」と決めつけるのは誤りです。継続する価値と、返金6万円を受け取り別の学習に使う価値を比べます。契約の取消しや払戻しができるかを先に調べてから、埋没費用の範囲を決めます。
損失回避やアンカリングとの違い
損失回避は、同じ金額でも利益より損失を強く感じる傾向。アンカリングは、最初に見た数字などが判断の基準として残りやすい傾向です。投資では購入価格へこだわる行動に複数の要因が重なるため、心理用語のラベルを一つ付けただけで説明を終えないようにします。
実際には「既に使った額」「現在売れる額」「今後払う費用」「今後得られる可能性のある利益」を四つに分けると整理できます。過去の支出を消しても、現在の売却価額と将来の費用は残ります。過去を無視するというより、比較する時点を今へそろえる考え方です。
時点を決めた表を作る
比較日を今日に固定し、継続と中止の二列で、今日以降の支出と受取額を書きます。どちらにも既払費用を足し戻してしまうと、回収できない支出が再び判断に入ります。例えば今後の費用が八万円、受取見込みが六万円なら、今日からの差は二万円のマイナスです。既にいくら払ったかとは別に、この追加分を受け入れる理由が必要です。