休むも相場とは?意味と投資での見方

今は注文しない、という判断もある

株価の画面を開くたびに何か買わなければならない気がする。あるいは、損失の後に次の取引で取り返したくなる。そんな時に、売買を続けること以外の選択を思い出す言葉が「休むも相場」です。

三菱UFJ eスマート証券の用語説明も、焦って取引を重ねず、ときには距離を置いて相場を見る考え方を扱っています。ただし、格言は、いつ全額売っていつ買い直すかを決める指標ではありません。

休む対象が、追加の短期売買なのか、新規購入なのか、価格を見る頻度なのかで行動は変わります。保有する資産のリスクや、すでに出している注文まで自動的に消えるわけではありません。

値段が変わらなくても、取引の負担は残る例

独自の仮例で、100株を1,000円で買い、同じ1,000円で売る往復を6回したとします。1注文当たりの費用を100円と設定し、税金、配当、ほかの費用はないものとします。実際の証券会社の料金表ではありません。

価格差の利益はありませんが、売り買いの計12注文に対し12×100=1,200円の費用がかかります。売買の回数を増やすこと自体は、利益を生む仕組みではないと分かります。

実際には手数料が異なるほか、希望する価格で売買できない価格差もあります。一方、取引しない間に相場が上がれば、得られたかもしれない利益を逃す場合もあります。休めば必ず得をするという例ではなく、根拠の弱い売買にも負担があることを示す計算です。

休む前に、残っている保有と注文を確認する

新規取引を止めても、持っている株や投資信託の価格は動きます。信用取引で未決済の株を持つ場合は、買いに伴う借入金の金利や、売りに伴う株の貸株料などが残ります。売買を控えるだけで費用の問題が解消するとは限りません。休むという言葉を、状況を確認しない口実にしないことです。

保有額、すでに発注した注文、近い資金の支払いを整理し、どこまでが自分の計画に収まるかを確かめます。すべてを売るかどうかは、それぞれの保有理由や必要資金の問題として別に判断します。

長期の積立をあらかじめ決めている場合も、その計画を続けることと、追加の短期売買を控えることは両立します。家計の余裕が変わった時には計画自体を点検しますが、目先の迷いだけで全部を同じ扱いにする必要はありません。

再開の条件は、気分より確認できる情報へ結び付ける

何も分からないので休むなら、何が分かれば再び検討できるかを残します。決算を読む、必要な現金を確保する、購入理由と売却理由を整理する、といった確認可能な条件にすると、焦りが戻っただけで注文を再開しにくくなります。

現金にも物価上昇による購買力低下などの問題はあり、長く投資しない判断も無条件に安全とは言えません。休むも相場は、現金を唯一の正解にする格言ではなく、毎日売買し続けなくてもよいと考えるための言葉です。

出典