損切りできない心理とは?よくある失敗でわかる投資判断の使い方

損失が出てから条件を都合よく変える

損切りできない心理は、損を認めたくない気持ちから、保有を見直す条件を先送りする状態です。よくある失敗は、購入時に決めた価格や業績の条件へ達したのに、買値へ戻る期待だけで基準を書き換えることです。

条件変更がすべて間違いというわけではありません。新しい決算や家計の変化に基づく変更なら、その情報と変更前後の方針を残せます。避けたいのは、損失の表示を確定しないことだけを目的に、上限を広げ続ける行動です。

5%の見直しを20%へずらす架空例

1株1,000円で100株を買い、5%下の950円で保有を見直す計画だったとします。費用や配当を除けば、その価格での損失は5,000円です。実際に950円になると900円へ、900円になると800円へ基準をずらし、800円まで保有すると、損失は2万円へ増えます。

同じ100株でも、当初の5,000円という損失の想定に対し4倍です。「あと少し待てば」という理由だけで基準を変えると、いくらまで失う可能性を受け入れたのか見えなくなります。この例の5%が適切な率という意味ではありません。率の良し悪しと、予定を事後に書き換えた問題を分けます。

価格だけを見直して会社の条件を見ない

基準の価格へ来たとき、購入理由の変化を調べず「安くなった」とだけ判断することもあります。利益見通しが崩れたなら、低い価格でも前より割安とは限りません。会社の発表を読み、売上、採算、財務のどの条件を更新するのかを確認します。

反対に、短い値動きだけで何度も売るルールには、売買費用や買い直しの判断が増える面があります。個別株の短期取引と、長期の分散投資を同じ損切り率で扱わず、見直し条件と保有期間をそろえます。損切りをしない極端と、すべて機械的に売る極端の二択にしないことです。

逆指値の条件と実際の損失額も区別する

価格で管理する際に逆指値を使う場合、条件に達した価格と、実際の売買成立価格は違うことがあります。成行の実注文なら想定より安く成立する可能性があり、指値の実注文なら買い手の条件が合わず未成立になる場合があります。指定価格で必ず全量売れるとは考えないようにします。

日誌には、変更前の基準、変更を考えた時点の情報、変更後の数量を残します。調べ直す間に一部を減らす方法もありますが、売却後の上昇を逃す可能性も含めて比較します。注文設定だけで損失が確定的に管理できるとせず、引き受ける数量も一緒に確認します。

出典