自己資金100万円で300万円を持つとき
自己資金100万円に借入200万円を足し、300万円分の資産を買う仮想例を考えます。価格が10%下がれば資産は270万円、借入を差し引いた残りは70万円です。20%下落なら残り40万円、30%下落なら10万円になります。いずれも利息、手数料、税を除き、借入元本は減らない計算です。
資産価格の20%下落が、自己資金では60%の損失になります。下落後の240万円が300万円へ戻るには25%の上昇が必要です。その間も同じ数量を持てればという前提があり、長期で戻るとの予想だけでは持ち続ける資金を用意できません。
担保不足と返済期限が、保有期間を短くする
信用取引では、証券会社から資金や株式を借りるために担保や委託保証金を差し入れます。保有株の評価損などで保証金の条件を満たさなくなれば、追加の保証金を求められます。これが追い証です。差し入れ期限に間に合わなければ、契約条件に従って強制決済される場合があります。
保証金の計算、代用する有価証券の評価、追い証の条件と解消期限は、利用する証券会社・商品で確認します。株式を担保にも使っていると、買った株の値下がりと担保価値の低下が同時に起こることもあります。制度信用や一般信用の返済期限、長期保有中に積み上がる金利も無視できません。
日々2倍の商品を長く持つ場合は別の計算
現物でレバレッジ型ETFを買う方法は、自分で信用取引の借入をする方法と契約が異なります。また、日々の騰落率を2倍にする商品では、数日以上の騰落率が単純に指数の2倍になるとは限りません。
説明用に指数が100から10%上昇して110、翌日に10%下落して99になったとします。費用や連動のずれを除き、毎日ちょうど2倍動く値なら100から120、次は20%下落して96です。指数の2日間の下落率は1%、2倍側は4%で、期間全体の2倍である2%下落とは異なります。特定の商品の将来損失を予測する例ではなく、日々の計算が積み重なる仕組みの例です。
長期の方針に、途中で続けられない条件を入れる
購入前に、価格が何割下がったら追加資金が必要か、現金で払えるか、期限までにどう返済するかを書き出します。生活費や新たな借金を当然の補填手段にすると、投資の損失が家計へ広がります。逆指値を使っても、急な価格の飛びや売買停止で想定価格どおりに決済できる保証はありません。
借入のある取引では、急変によって決済損が保証金を超え、追加の支払いが残る可能性もあります。長期投資で確認する対象には、企業の回復力に加え、自分の資金と契約が途中の下落に耐えられるかが含まれます。