ジェシー・リバモアとは?意味と投資での見方

人物名と手法名を混同しない

有名な投機家の名前を見つけると、その名前が付いた方法を使えば成績が上がるように感じるかもしれません。ジェシー・リバモアは、米国の株式市場で活動した実在の人物です。利益を保証する商品の名称や、単一の売買指標ではありません。

Richard Smittenによる人物紹介では、価格の動きを記録し、パターンや取引を振り返る姿が描かれています。ここから考えたいのは観察の仕方です。紹介者の解釈を、本人が残した言葉や統計的に確かめられた法則と同一には扱えません。

相場の流れを読むということ

トレンドとは、一定の期間に見られる価格の方向です。直近の高値・安値が切り上がっているかを見る方法もありますが、日足で上向きでも、より長い週足では下落途中という場合があります。どの期間を観察したかが抜けると、後から都合のよい説明を選べてしまいます。

価格の動きと、企業の利益や財務の評価も役割が違います。上昇している事実だけで割安とは判断できず、業績が良いだけで買った直後の上昇も決まりません。人物の名前が、この違いを埋めてくれるわけではありません。

記録にすると、思い違いが残る

架空のA社を観察している人が、「新製品への期待で上がりそうだ」と考えたとします。買う前の記録には、見た開示の公表日、期待している売上の時期、判断を見直す条件を書きます。「好きな製品だから」と「受注の増加を開示で確かめたから」は、同じ根拠ではありません。

その後、発売延期が発表されたなら、当初の想定を見直す材料になります。反対に、価格が一時的に下がっただけなら、その事実と事業上の変化を分けて記録します。これは本記事独自の練習例で、リバモア本人の取引や推奨銘柄を再現したものではありません。

評伝を読み終えても、勝率は分からない

成功した取引だけが紹介されていても、失敗した取引、待機していた期間、投入資金を含む全体の成績は分かりません。本人と同じように見える行動をした人が、何人失敗したかも別の資料が要ります。

売買の規律を学ぶなら、まず何を見て、どんな条件で判断を変えたのかを読み取ることになります。大きな利益や波乱の人生への憧れから借入額を増やすのは、記録から判断を学ぶ作業とはつながりません。観察期間、投入額、生活資金との区別を自分の状況に置き換えるところまでが、初心者に使える読み方です。

出典