利確できない心理のデメリットと注意点|使いすぎで失敗しない見方

「まだ上がる」で支払いの準備を延ばす

利確できない心理とは、値上がりへの期待や売却後の後悔を避けたい気持ちから、利益を実現する条件を決められない状態です。弱点の一つは、使う予定のある資金を現金へ替える時期まで延ばし、支払日前の値下がりで不足が生じる可能性です。

保有を続けること自体が誤りではありません。事業の成長に沿った長期資金と、近い将来の支出に必要な資金は時間軸が違います。同じ銘柄で運用していても、そのお金をいつ使うかを区別します。

半年後に15万円必要な架空例

10万円で買った株が15万円になり、半年後の支出に15万円必要だったとします。もっと上がるのを待つ間に評価額が12万円になれば、売却で用意できる額は3万円不足します。ここでは配当、売買費用、税金を除きます。支払日までに株価が戻る保証はありません。

評価額15万円の時点でも、課税口座なら利益に対する税や売買費用を考えると、15万円すべてを支払いへ回せるとは限りません。必要なのは含み益の最大化だけでなく、期日までに使える手取り額です。支払いの原資を投資の結果だけに依存させず、他の預金や収入と合わせて不足がないか確認します。

値上がりで集中度も変わる

当初、株式Aへ20万円、その他の資産へ80万円を配分した架空例を考えます。その他が変わらずAだけ40万円へ上がると、資産合計は120万円で、Aの比率は20%から約33.3%へ上がります。自分が新たに買っていなくても、一社の値動きの影響が大きくなっています。

この状態でAが30%下がれば、12万円の減少です。利益を伸ばしたい理由があっても、当初より大きい集中を受け入れるかを別に判断します。保有比率を確認せず、含み益があるから安全と考えないようにします。値上がり益も、その後の下落にさらされる資産価値の一部です。

全量売却以外の調整も比較する

使途が決まった額を先に確保し、残りの資産について保有理由を確認する方法があります。集中度が上限を超えた場合は、その超過分を減らす案も比較できます。必要な数量が取引単位で売れるか、成立価格や受渡しの時期、税や費用も確認します。

利益を確保した後にさらに上がれば、保有していた場合より収益は小さくなります。それは資金を確保しリスクを下げた選択の代わりに起こり得る結果です。後の最高値を逃した悔しさと、支払いに必要なお金を確保できなかった負担を同じ基準で扱わず、目的と保有上限に沿って振り返ります。

出典