カップウィズハンドルでよくある失敗|初心者が避けたい落とし穴

丸い形ができた時点で、続伸を決め付ける

カップウィズハンドルは、上昇後の丸い調整と、右側の小さな持合いを見るパターンです。まだハンドルや上抜けがないのに、完成した形として買うと、待っていた条件そのものが起きていない場合があります。

一度高値を超えても、その後に戻ることはあります。「この形だから成長企業だ」「上抜けたから必ず上がる」と説明を足すと、価格の観察と事業の評価、将来の予測が混ざってしまいます。

値幅の目安を、確定した利益へ変えない

独自の仮例として、カップの上端を1,200円、底を1,000円とします。深さは200円で、これを上端へ足すと1,400円になります。こうした作図は到達点の目安を考える方法ですが、そこまで買い注文が続く証拠ではありません。

仮に1,210円で100株買い、1,400円で全株を売れたなら、値差の利益は19,000円です。一方、見立てが崩れたとして1,130円で売れたなら、損失は8,000円になります。どちらも、その価格で全株の売買が成立し、費用、配当、税金はない設定です。

この二つの金額を並べても、それぞれの結果が起こる確率は分かりません。目標までの値幅が大きいだけで、期待利益が正だと計算したことにはならず、1,130円を誰にでも適切な売却基準とする例でもありません。

売る条件を決めても、その価格での成立は保証されない

逆指値を使う場合、指定した条件に株価が達すると、成行や指値の実注文が発注されます。条件価格は、売買が必ず成立する価格ではありません。急変時に成行が想定より不利に成立したり、注文が全部または一部成立しなかったりする可能性があります。

そのため、仮例の損失額を、実際の損失の上限と受け取ることはできません。どの条件で何の注文が出るかに加え、取扱時間、有効期限、保有量に対する売買のしやすさも、利用するサービスの条件で異なります。

後から都合よく形を描き直さない

上がった銘柄だけを残し、下がった時は「本当のカップではなかった」と除くと、うまくいった例だけが集まります。観察した期間、上端や底と考えた場所、出来高の比較期間を、判断した時点の情報として残すと、後からの言い換えを減らせます。

短い足で見た持合いと、長い足で見た事業評価を入れ替えることにも注意が要ります。損失を取り返すために売買額を増やす前に、最初の条件が成立していたか、資金を使う時期まで保有できるかを読み直す方が、失敗の原因を分けやすくなります。

出典