現在値で買える、売れるとは限らない
口座画面に1,005円と出ていても、その価格ですぐ買えるとも売れるとも限りません。現在値は直近に成立した取引の価格です。次の自分の注文では、相手が置いている価格と数量が関わります。
流動性は、売買したい数量を価格への影響を抑えて取引できる度合いです。「流動性の法則」という単独の予測公式があるわけではありません。価格をあまり動かさず必要な数量を取引できるか、という視点で画面を読みます。
買い気配と売り気配を取り違えない
売る人がすぐ利用するのは買い手が置いた注文で、買う人がすぐ利用するのは売り手が置いた注文です。売り気配1,010円、買い気配1,000円の仮想例なら、買うときの目安と売るときの目安は10円離れています。この差をスプレッドと呼びます。
100株を1,010円で買い、同じ気配のまま1,000円で売れたとすると、価格差だけで1,000円の損失です。画面の現在値が1,005円でも、必ずその中間価格で売買できるわけではありません。現在値は直近に成立した取引の価格であり、次の取引で自分が使える価格は注文状況から確かめます。
板を見た後は約定結果も確認する
板の数量は画面で表示単位を確認します。株数なのか売買単位なのかを取り違えると、売れる量の見積もりが変わります。過去の一日の出来高も、同じ一日で何度も取引された株を含むため、その数量が今そのまま買い注文として並んでいるわけではありません。
最初に覚える順番は、現在値、最良の買い気配と売り気配、その価格の数量、自分が出す数量、成立した結果です。指値で一部だけ売れた場合は残る注文も確認します。約定していないのに予定の売却代金を次の支出へ使う計画にしないよう、注文の受付と取引の成立を区別します。
成行の価格と指値の待ち時間を比べる
成行は売買価格を指定しない注文で、指値は価格を指定する注文です。成行なら希望数量の全てを現在値で売れる、指値なら指定価格で必ず成立する、という理解はどちらも誤りです。板の数量が足りなければ、成行は複数の価格で成立することがあり、指値は一部や全部が未約定になることがあります。
図は価格帯ごとの買い注文の違いを示します。最も高い買い値だけを見ず、売りたい数量がどこまでの価格帯を使うかを追います。実際には注文や取消しが次々に入るため、図のように固定された板は説明上の前提です。
生活費など使う期日が近いお金を株で持つと、価格下落に加え、必要な時刻までに売れない負担も生じます。買う操作を覚えるときから売る際の条件も確認しておくと、保有額と資金用途を合わせやすくなります。