リスクプレミアムのデメリットと注意点|使いすぎで失敗しない見方

期待した差と実際に受け取る差は違う

リスクプレミアムは、リスクを負う資産の期待収益率から、同じ期間の無リスク金利などの基準を引いた上乗せ分です。リスクへ参加するため期待する見返りを表し、契約で確定した支払いそのものではありません。

この言葉を誤用する弱点は、大きなリスクを取れば大きな報酬が自動で付くと考えることです。価格下落や返済不能などが実際に起きれば、期待した収益を得られない場合があります。リスクが大きいという一点だけで、費用控除後の期待収益が必ず高いとも決まりません。

年1%と期待5%の差をどう読むか

基準利回りを年1%、株式の期待収益率を年5%とする架空例なら、期待する上乗せは4パーセントポイントです。100万円に対しては、期待額の差として4万円に相当します。しかし、その一年に株式が10%下がった場合の価格差損失は10万円で、期待した4万円を受け取ったことにはなりません。

期待は、起こり得る結果や確率を置いた見積もりです。実現した一年の収益とも、過去の長期平均とも区別します。年5%を使うなら、どの資料や仮定から見積もったかを残し、現在の金利や過去の成功だけから確定値として扱わないことです。

提示された高い利率を期待収益と同一視しない

極端に単純化した架空例で、一年後に108万円返る可能性が90%、何も返らない可能性が10%の投資を考えます。100万円を出しても、期待される受取額は108万円×90%=97万2,000円です。約束どおり返れば8%の利益でも、返らない場合を含む期待損益はマイナス2万8,000円になります。

この確率や回収額は説明用で、実際の商品を評価した数字ではありません。利率と実現できる収益の違いを示しています。信用力、売りにくさ、通貨、途中解約の条件を確認し、額面の利率をリスクプレミアムや確実な利益と同じ扱いにしないようにします。

比較の通貨・期間・費用をそろえる

円の短期金利と、外貨建ての長期資産の利回りを単純に引けば、為替や期間の違いが混ざります。基準とする資産、通貨、保有期間、税や費用の扱いをそろえます。債券なら提示利率、購入価格、償還条件も確認します。

過去に得られた超過収益が、次も続く保証にはなりません。将来の収益を高く見積もったときほど、下落や返済不能などの別の結果も並べます。生活に必要な資金を確保したうえで、期待した利益が得られなくても対応できる保有額かを確認するために使います。

出典