確証バイアスとは?意味と投資での見方

新製品が伸びるという予想を確かめる

ある会社を「新製品で伸びる」と考えて100株購入した人が、受注増の説明だけを保存し、利益率の低下や在庫増を読み飛ばす場面を考えます。受注が増えた事実と、株価に見合う利益が残るかは別の問いです。

確証バイアスは、自分の考えに合う情報を重く扱い、反対の証拠を軽く扱う傾向です。情報をたくさん集めても、集め方が偏れば判断は改善しません。

数字が同じ条件かを先に確かめる

最初の練習では、一つの会社について売上高、営業利益、営業利益率を同じ期間で並べます。売上高が1億円から1億2,000万円へ増えても、営業利益が1,000万円から800万円へ減れば、増収は増益の証拠になりません。利益率は10%から約6.7%へ下がっています。全て説明用の仮定です。

ここで「売上が伸びているから順調」とだけ書くと、自分が信じたい方向へ情報を選んでいる可能性があります。反対に利益が減ったという一行だけで失敗と断定するのも早計です。新工場の準備費用、価格競争、原材料費など、減った理由を元資料で確かめ、継続する要因かを分けます。

反証の条件は売買後にも残す

買う前に仮説を一文、その仮説を疑う条件を一文書きます。「新製品が利益へ貢献する」という仮説なら、売上の増加だけでなく、利益率や在庫の推移のどこまでを確認するかも決めます。難しい言葉を増やすより、次の決算で何を読むかが分かるメモにします。

保有後に条件を変える場合も、元のメモと変更した理由を残します。新しい開示で事情が変わったなら見方を更新できます。しかし、含み損を認めたくないだけで「利益が出るのは数年後」と期限を延ばし続けるなら、最初の条件を検証できなくなります。保有期間を長くする判断にも、新しい根拠を求める順番です。

検索の賛否より、元資料を確認する

「会社名+将来性」だけで検索すると、強気の結論をまとめた文章へ偏ることがあります。会社名と決算説明資料、有価証券報告書、競合など資料の種類から調べる方法もあります。多くの解説が同じ発表を引用しているなら、それらを別々の証拠として足しません。

反対意見も、その内容を確かめてから使います。古い予想と新しい実績、単体と連結、年間と四半期が混ざっていれば、結論だけを比べても判断できません。誰の意見に賛成するかを先に決めず、どの事実まで確認できたかをメモに残します。

出典