ネットワーク効果とは?意味と投資での見方

利用者が増えること自体と、誰かが便利になることを分ける

自分だけが使っている連絡アプリでは、連絡したい相手に届きません。同じサービスを使う相手が増えると、できることが増える場合があります。こうした、参加者の増加がほかの参加者の便益へ及ぼす影響を、ネットワーク効果と呼びます。

単に会社の会員数が伸びることや、インターネットを使う事業全般と同じ意味ではありません。誰が増え、その結果として誰がどう便利になるかという関係が中心です。

三人と四人の連絡先を、独自の図で数える

図は、全員が互いに連絡できる架空のサービスです。三人なら二人組は3組ですが、一人加わって四人になると6組になります。各人どうしの組を一度だけ数え、自分との連絡は含めません。

一般に人数をn人とすると、二人組はn×(n−1)÷2で数えられます。ただし、これは可能な組合せの数であって、実際の利用回数、利用料、会社の利益を計算する式ではありません。図の線も送金や売上の流れではなく、連絡できる組合せです。

全員と連絡したいとは限らず、知らない人が増えても自分の便利さが変わらない場合があります。組合せが倍になったから、企業価値も倍になるとは読めません。

同じ側の効果と、別の側へ及ぶ効果がある

連絡したい相手が増えて、同じ種類の利用者が便利になる関係は、直接のネットワーク効果として考えられます。別の種類の参加者が互いに影響する間接の効果もあります。

例えば、架空の部品取引サービスで、探している規格を扱う供給者が増えれば、購入者の選択肢が広がる可能性があります。購入する人が増えれば、供給者にとって参加する理由が強まるかもしれません。どちら向きにも、実際に必要とする相手が増えるかが条件です。

利用者の便益から、利益までの距離を読む

サービスが便利でも、提供会社がその価値を収益として受け取れるとは限りません。無料利用が中心なのか、誰が料金を払うのか、維持や獲得にどんな費用がかかるのかで、事業の収支は変わります。

利用者が複数サービスを併用できたり、品質が落ちて離れたりする可能性も残ります。投資で見るなら、人数だけでなく、継続利用、取引、料金、費用をつなげて読みます。ネットワーク効果は競争力を考える材料ですが、独占や永久の増益を保証する言葉ではありません。

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