まず結論
丸三証券を調べるときは、まず「マルサントレード」と「MARUSAN-NET」を分けた方がいいです。
名前が似ているうえ、ネット上には古いマルサントレード時代の記事が残っています。
| サービス | 現在の扱い | 見るポイント |
|---|---|---|
| マルサントレード | 2022年7月15日でサービス終了 | 手数料表や2カ月無料は過去情報 |
| MARUSAN-NET | 現行のアドバイス付きインターネット取引 | 本支店手数料から25%割引、日経テレコン利用可 |
| 本支店取引 | 店舗・担当者経由の取引 | 対面相談込みの総合証券型 |
丸三証券の現行サービスを評価するなら、マルサントレード時代の「一日コース」「銘柄コース」ではなく、MARUSAN-NETの手数料と取引方法を見る必要があります。
ここを間違えると、手数料の見方が大きくズレます。
旧マルサントレードはすでに終了している
旧マルサントレードは、丸三証券のインターネット取引専用口座でした。
過去には、一日コース、銘柄コース、口座開設後2カ月間の株式手数料無料、IPOのネット抽選などで知られていました。
ただし、丸三証券の公式沿革では、2022年7月にマルサントレードに係る事業等の権利義務を岡三証券へ承継したとされています。公式のお知らせ一覧にも、2022年7月19日に「マルサントレードのサービス終了のお知らせ」が掲載されています。
したがって、次の情報は現在の丸三証券の新規利用条件としては使えません。
| 旧マルサントレード時代の情報 | 現在の記事での扱い |
|---|---|
| 一日コース・銘柄コース | 過去情報として扱う |
| 口座開設後2カ月間の手数料無料 | 現行条件としては扱わない |
| マルサントレードのIPO抽選 | 現在は岡三側へ承継された旧サービスの話 |
| マルサントレード専用の手数料表 | 現行のMARUSAN-NETとは別物 |
丸三証券の記事を書くなら、ここを最初に直しておく必要があります。
現行のMARUSAN-NETとは
MARUSAN-NETは、丸三証券が提供するアドバイス付きインターネット取引です。
公式ページでは、担当営業員のアドバイスとインターネットトレードを融合させたサービスと説明されています。
ネット専業証券のように、担当者なしで手数料だけを追う設計ではありません。
特徴は次の3つです。
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| アドバイス付き | 担当営業員の相談サービスとネット取引を組み合わせる |
| 株式手数料25%割引 | MARUSAN-NET経由の注文は本支店基本手数料から割引 |
| 投資情報が使える | 丸三レポート、丸三トレーディング、日経テレコンなど |
つまり、MARUSAN-NETは「完全なネット専業口座」ではなく、総合証券の相談機能を残しながら、ネット発注も使えるサービスです。
国内株式の基本手数料
丸三証券の国内株式手数料は、営業員経由の基本手数料を土台に見ます。
公式ページでは、上場有価証券等の委託手数料について、営業員経由の場合は次の基本手数料テーブルが示されています。
| 約定代金 | 営業員経由の基本手数料(税込) |
|---|---|
| 70万円以下 | 約定代金の1.26500%、最低2,750円 |
| 70万円超100万円以下 | 約定代金の1.06700% + 1,386円 |
| 100万円超300万円以下 | 約定代金の0.86900% + 3,366円 |
| 300万円超500万円以下 | 約定代金の0.84150% + 4,191円 |
| 500万円超1,000万円以下 | 約定代金の0.69300% + 11,616円 |
| 1,000万円超3,000万円以下 | 約定代金の0.56650% + 24,266円 |
少額取引では、最低手数料2,750円が効きます。
10万円や20万円だけ買う場合、ネット証券の無料手数料に慣れている人には重く感じるはずです。
MARUSAN-NETの手数料
MARUSAN-NETで発注した場合、公式ページでは、基本手数料から特別割引額を差し引いた金額の75%になると案内されています。
特別割引を考えない単純計算の目安は、次のようになります。
| 約定代金 | 本支店基本手数料の目安 | MARUSAN-NETの目安 |
|---|---|---|
| 10万円 | 2,750円 | 約2,062円 |
| 50万円 | 6,325円 | 約4,743円 |
| 100万円 | 12,056円 | 約9,042円 |
| 200万円 | 20,746円 | 約15,559円 |
| 500万円 | 46,266円 | 約34,699円 |
これは、SBI証券や楽天証券の国内株式手数料0円とはかなり違います。
MARUSAN-NETは、売買手数料の安さだけで選ぶ口座ではありません。担当者への相談、投資情報、日経テレコン、丸三レポートなどを含めて見るサービスです。
日経テレコン21《丸三証券版》が無料で使える
丸三証券の現行サービスで大きな魅力は、日経テレコン21《丸三証券版》です。
公式ページでは、MARUSAN-NET利用者なら誰でも無料で利用できると案内されています。
これはかなり強いです。
日経記事、企業情報、市況ニュースを日常的に確認する人にとって、情報収集の価値はあります。国内株の売買手数料だけを見れば主要ネット証券に負けますが、情報インフラとしては見逃しにくい。
特に、個別株を調べる人、企業ニュースを日々追う人、仕事でも経済ニュースを読む人には使い道があります。
ただし、日経テレコンの提供範囲や利用条件は変わる可能性があります。使う前に、現在のMARUSAN-NET画面や公式案内で確認してください。
取引方法
丸三証券の現行取引方法は、店舗・担当者経由とMARUSAN-NETを分けて考えます。
| 取引方法 | 内容 | 向いている人 |
|---|---|---|
| 本支店取引 | 担当者に相談しながら注文 | 対面相談、資産全体の提案を受けたい人 |
| MARUSAN-NET | 担当者のアドバイス付きインターネット取引 | 相談も残しつつネット発注したい人 |
| 丸三トレーディング | 情報収集と国内株式注文に使えるツール | PCで情報を見ながら発注したい人 |
| 丸三株アプリ | スマホ向けアプリ | スマホで株価確認や注文をしたい人 |
現行の丸三証券は、旧マルサントレードのような「完全ネット専用で低コストを追う口座」ではありません。
どちらかといえば、対面型証券のサービスをベースに、ネット発注と情報ツールを組み合わせる位置づけです。
IPOを見るときの注意点
旧マルサントレード時代の記事では、IPOの資金拘束なし、10%完全平等抽選といった説明が残っています。
しかし、マルサントレードは終了済みです。
現行の丸三証券でIPOを検討する場合は、必ず現在の取扱商品、配分方針、需要申告時の買付可能額、購入申込時の資金条件を確認してください。
公式FAQでは、MARUSAN-NETの「IPO注文」から取扱中のIPO銘柄確認、IPO抽選への申込、抽選後の購入申込ができると案内されています。
配分方針では、新規公開株は原則として配分予定単元数の10%以上を一律抽選し、残りは取引状況や預かり資産なども勘案する「抽選によらない配分」とされています。つまり、現行の丸三証券を「100%完全平等抽選」と見るのは正確ではありません。
| IPOで確認すること | 理由 |
|---|---|
| 申込時の資金条件 | 抽選申込時と購入申込時で必要条件が違う |
| 配分方式 | 10%以上の一律抽選と抽選によらない配分に分かれる |
| 取扱銘柄 | すべてのIPOを扱うわけではない |
| 旧マルサントレード情報との違い | 2022年以降はサービス前提が変わっている |
IPO目的で見るなら、丸三証券だけでなく、岡三オンラインや他のIPO対応証券も比較した方が実務的です。
丸三証券が向いている人
丸三証券が向いているのは、次のような人です。
| 向いている人 | 理由 |
|---|---|
| 担当者に相談したい人 | 本支店取引やMARUSAN-NETで相談機能がある |
| 日経テレコンを使いたい人 | MARUSAN-NET利用者は無料で利用できる |
| 個別株の情報収集を重視する人 | 丸三レポートや投資情報サイトを使える |
| 老舗の独立系証券を使いたい人 | 明治43年営業開始の歴史がある |
| 対面とネットを併用したい人 | MARUSAN-NETでネット注文もできる |
一方で、次の人には合いにくいです。
| 向いていない人 | 理由 |
|---|---|
| 国内株手数料0円を最優先する人 | 主要ネット証券の方が分かりやすい |
| 旧マルサントレードの料金を期待する人 | サービスは2022年に終了済み |
| 数万円だけを頻繁に売買する人 | 最低手数料が重くなりやすい |
| 担当者相談が不要な人 | MARUSAN-NETの価値を生かしにくい |
初心者が間違えやすいポイント
マルサントレードが今も使えると思う
旧マルサントレードは2022年7月に終了しています。
現在の丸三証券で見るべきなのはMARUSAN-NETです。
2カ月無料や一日コースを現行条件だと思う
旧マルサントレード時代の情報がネット上に残っています。
しかし、現行の丸三証券の新規利用条件としては扱わない方が安全です。
日経テレコンだけで口座を判断する
日経テレコンが無料で使えるのは魅力です。
ただし、実際に株を売買するなら、手数料、注文方法、サポート、入出金、スマホアプリの使い勝手も確認してください。
図解:丸三証券で最初に分けること
まとめ
丸三証券は、明治43年に営業を開始した歴史ある独立系証券会社です。
ただし、ネットでよく見かけるマルサントレードの手数料表や2カ月無料は、現在の丸三証券の新規利用条件ではありません。マルサントレードは2022年7月に終了し、岡三証券へ承継されています。
現在見るべきなのは、MARUSAN-NETです。
MARUSAN-NETは、担当者のアドバイスとネット取引を組み合わせたサービスで、株式手数料は本支店基本手数料から原則25%割引されます。手数料だけなら主要ネット証券の無料体系に劣りますが、日経テレコン21《丸三証券版》を無料で使える点は独自の魅力です。
丸三証券は、低コスト一点突破のネット証券ではなく、情報収集と相談機能を重視する人向けの老舗証券として見るのが自然です。
出典
- 丸三証券, 会社沿革
- 丸三証券, MARUSAN-NET
- 丸三証券, 国内株式手数料
- 丸三証券, MARUSAN-NET 手数料
- 丸三証券, MARUSAN-NETのご利用案内
- 丸三証券, MARUSAN-NET FAQ 株式等のお取引について
- 丸三証券, 募集等に係る株券等のお客様への配分に係る基本方針
- 丸三証券, 2022年お知らせ一覧
- 確認日: 2026-05-26