まず結論

野村證券で国内株式の手数料を抑えたいなら、最初に見るべきなのは「取引金額」ではありません。

先に見るべきなのは、口座区分と注文方法です。

野村證券には、大きく次の2つの見方があります。

区分手数料の見方
店舗(本・支店)口座店頭・電話・オンラインサービスで手数料が変わる。基本料率は高め
オンライン専用支店オンラインサービスと電話で手数料が変わる。ネット注文の現物手数料は比較的低い

初心者が特に間違えやすいのは、「オンラインサービスで注文すれば全部同じ手数料」と思ってしまうことです。

野村證券公式ページでは、店舗(本・支店)の手数料と、オンライン専用支店(野村ネット&コール、ほっとダイレクト)の手数料は別に案内されています。

つまり、コスト重視で国内株を売買するなら、店舗で相談するかどうかとは別に、どの口座区分で、どのチャネルから発注するかを確認する必要があります。

現物取引と信用取引の違い

国内株式には、大きく現物取引と信用取引があります。

取引種類内容初心者向けの見方
現物取引自分の資金で株式を買う、または保有株を売る取引損失は原則として投資額の範囲に収まりやすい
信用取引委託保証金を担保に、資金や株式を借りて売買する取引約3倍の取引が可能だが、損失も大きくなりやすい

野村證券の信用取引説明では、信用取引は委託保証金を差し入れて資金や株式を借りる取引で、委託保証金の約3倍の取引が可能と案内されています。

ここで大事なのは、信用取引のコストは売買手数料だけではないことです。

買建なら金利、売建なら貸株料、銘柄によっては逆日歩、さらに管理費や権利処理等手数料が関係することがあります。

売買手数料だけを見て信用取引を始めると、思ったよりコストが積み上がることがあります。

野村證券の手数料で最初に見る条件

野村證券の国内株式手数料は、次の順番で確認すると整理しやすいです。

  1. 店舗(本・支店)口座か、オンライン専用支店か
  2. 店頭・電話・オンラインサービスのどれで注文するか
  3. 現物取引か、信用取引か
  4. 単元株か、まめ株(単元未満株)か
  5. NISA預りか、特定・一般預りか

ネット証券では、まず「無料条件」を見ることが多いです。

しかし野村證券では、まず「どの窓口で注文するのか」を見た方が早い。

同じ国内株でも、店舗の担当者に相談しながら注文する場合と、オンライン専用支店から自分で注文する場合では、手数料の意味がかなり違います。

オンライン専用支店の現物取引手数料

オンライン専用支店(野村ネット&コール、ほっとダイレクト)で、オンラインサービスから国内株式の現物取引を行う場合、公式ページでは次の手数料が示されています。

1注文の約定代金現物取引手数料(税込)
10万円まで152円
30万円まで330円
50万円まで524円
100万円まで1,048円
200万円まで2,095円
300万円まで3,143円
500万円まで5,238円
1,000万円まで10,476円
2,000万円まで20,952円
3,000万円まで31,429円
5,000万円まで41,905円
5,000万円超78,571円

この表だけを見ると、ネット証券の手数料0円に慣れている人には高く見えるかもしれません。

ただ、総合証券としての投資情報、IPO、対面サポートとの併用余地を重視する人にとっては、オンライン専用支店のネット注文は、野村證券の中ではコストを抑えやすい使い方です。

一方で、50万円の現物取引でも524円(税込)はかかります。

短期売買を何度も行う人は、取引回数が増えるほど手数料が効いてきます。

オンライン専用支店の信用取引手数料

オンライン専用支店で、オンラインサービスから信用取引を行う場合、公式ページでは次のように案内されています。

取引手数料(税込)
信用取引のオンライン注文約定代金にかかわらず1注文524円

信用取引だけを見ると、手数料の上限がはっきりしていて分かりやすいです。

ただし、繰り返しますが、信用取引では売買手数料とは別に費用が発生します。

費用内容
買方金利買建玉の約定代金に対してかかる金利
貸株料売建玉の約定代金に対してかかる費用
逆日歩株不足などで発生することがある品貸料
管理費建玉の保有期間に応じて発生する費用
権利処理等手数料権利付最終日を越えた場合などに関係する費用

「信用手数料が524円なら安い」とだけ見るのは危ないです。

信用取引は、保有期間が長くなるほど金利や貸株料の影響が出ます。初心者は、まず現物取引で株価変動に慣れてから考えた方が安全です。

店舗(本・支店)口座の手数料

店舗(本・支店)口座では、国内株式の基本料率がオンライン専用支店とは異なります。

公式ページでは、国内株式(ETF、REIT等を含む)の基本料率が次のように示されています。

約定代金基本料率(税込)
20万円以下2,860円
20万円超50万円以下約定代金×1.4300%
50万円超70万円以下約定代金×1.1000%+1,650円
70万円超100万円以下約定代金×0.9460%+2,728円
100万円超300万円以下約定代金×0.8800%+3,388円
300万円超500万円以下約定代金×0.8470%+4,378円
500万円超1,000万円以下約定代金×0.7040%+11,528円
1,000万円超3,000万円以下約定代金×0.5720%+24,728円
3,000万円超5,000万円以下約定代金×0.2640%+117,128円
5,000万円超約定代金×0.1100%+194,128円

店舗(本・支店)口座では、オンラインサービスからの現物取引は上記手数料から20%割引、オンラインサービスからの信用取引は70%割引と案内されています。

また、個人向けの「野村のエコ割」を利用すると、オンラインサービスでの国内株式注文にかかる売買手数料が基本料率から最大50%割引になるとされています。ただし、野村ネット&コール、ほっとダイレクトでは取り扱いがありません。

つまり、店舗口座でもオンライン発注やエコ割で下げられる余地はあります。

それでも、オンライン専用支店の手数料とは別物です。

店舗口座とオンライン専用支店の比較

野村證券公式の比較例では、国内株式の現物取引をオンラインサービスで注文した場合、次のような差が示されています。

約定金額店舗口座(エコ割最大適用例)オンライン専用支店
50万円3,575円524円
100万円6,094円1,048円
300万円14,894円3,143円
500万円23,364円5,238円

この差はかなり大きいです。

店舗口座には、担当者への相談、資産全体の提案、相続や債券などの相談がしやすいという価値があります。

ただし、国内株を自分で売買するだけなら、手数料だけで見るとオンライン専用支店の方が分かりやすく低コストです。

まめ株(単元未満株)の手数料

野村證券では、単元未満株を「まめ株」と呼びます。

店舗(本・支店)の手数料ページでは、まめ株の基本料率は1注文の約定代金につき1.4300%、約定代金×基本料率が2,860円に満たない場合は2,860円とされています。

ただし、オンラインサービスでの注文は1注文の約定代金につき1.1000%、約定代金×基本料率が550円に満たない場合は550円です。

注文方法まめ株手数料(税込)
店舗・電話など約定代金×1.4300%、最低2,860円
オンラインサービス約定代金×1.1000%、最低550円

少額で1株ずつ買う場合、最低手数料の影響が大きくなります。

まめ株は便利ですが、数千円単位の小さな買付を何度も行うと、手数料率がかなり重くなることがあります。

少額投資目的なら、手数料だけでなく、買付頻度も含めて考えた方がよいです。

NISAで国内株を買うときの注意点

NISAは税制上の非課税制度です。

売買手数料が自動的にすべて無料になる制度ではありません。

野村證券のNISA説明では、成長投資枠で国内株式・外国株式・投資信託などが対象になると案内されています。また、オンラインサービスのNISA注文ルールでは、国内株式の年間投資枠は最大240万円で、成長投資枠を超える注文はできないと説明されています。

ここで注意したいのは、NISA預りと特定・一般預りを同じ銘柄で同日に注文する場合の扱いです。

野村證券のオンラインサービスヘルプでは、条件に合う場合、NISAを利用しても「一口注文」として約定金額を合計して売買手数料を計算すると案内されています。

つまり、NISAだから手数料を見なくてよい、とは言い切れません。

NISAで国内株を買う場合も、次の点を確認してください。

  • 成長投資枠の残りが足りているか
  • 預り区分が「NISA預り(成長投資枠)」になっているか
  • 特定・一般預りとの同日注文で手数料計算がどうなるか
  • 国内株式、外国株式、投資信託で扱いが違わないか
  • 最新の公式手数料ページでNISA時の扱いを確認したか

NISAは税金面で強い制度です。

ただし、証券会社ごとの売買手数料や注文ルールは別に確認する必要があります。

図解:野村證券の手数料で見る順番

口座区分 店舗かオンライン専用か 注文方法 店頭・電話・ネット 取引種類 現物・信用・まめ株 コスト重視ならオンライン専用支店のネット注文を確認 店舗相談の価値と売買コストを分けて考える

初心者が間違えやすいポイント

ネット注文なら全部安いと思い込む

野村證券では、店舗口座のオンライン注文と、オンライン専用支店のオンライン注文で手数料体系が違います。

「ネットから注文したから最安」とは限りません。

まず口座区分を確認しましょう。

NISAなら手数料も必ず0円と思い込む

NISAは利益や配当への税金を非課税にする制度です。

売買手数料は証券会社ごとのルールで決まります。

NISA口座で国内株を買う場合も、公式ページで手数料と注文ルールを確認した方が安全です。

信用取引の524円だけを見る

オンライン専用支店の信用取引手数料は1注文524円で分かりやすいです。

しかし信用取引では、金利、貸株料、逆日歩などが別にかかります。

短期の売買手数料だけで判断しないことが大切です。

まめ株の最低手数料を見落とす

単元未満株は少額で買えるため便利です。

ただし、野村證券のまめ株はオンライン注文でも最低550円の手数料が示されています。

少額買付を細かく繰り返すと、手数料負担が目立つことがあります。

まとめ

野村證券の国内株式手数料は、店舗口座かオンライン専用支店かで見方が大きく変わります。

現物取引を低コストで行うなら、まずオンライン専用支店のオンライン注文手数料を確認するのが分かりやすいです。たとえば50万円までなら524円、100万円までなら1,048円です。

信用取引は、オンライン専用支店のオンライン注文なら約定代金にかかわらず1注文524円です。

ただし、信用取引では金利・貸株料・逆日歩などの諸費用が別に発生します。

店舗(本・支店)口座は、対面相談や資産全体の提案を受けたい人には価値があります。一方で、国内株を自分で頻繁に売買するだけなら、手数料は重くなりやすい。

野村證券を使うなら、相談サービスと売買コストを分けて考えることが大切です。

出典

本記事は、公開情報に基づいた教育的・情報提供のみを目的としており、特定の銘柄や金融商品の売買を推奨または勧誘するものではありません。掲載内容の正確性については万全を期しておりますが、その内容や将来の投資成果を保証するものではないことをあらかじめご了承ください。投資に関する最終決定は、ご自身の判断と責任において行っていただけますようお願い申し上げます。