現金のリスク
現金預金は安全資産に見えます。
たしかに、株式のように日々価格が下がることはありません。
しかし、物価が上がると、同じ100万円で買える商品やサービスは減ります。
額面の安全性と、購買力の安全性は別です。
たとえば物価が年2%上がり、預金金利が年0.2%程度にとどまるなら、差し引きでは購買力が下がります。これは株価のように毎日見える損失ではありませんが、家計にはじわじわ効きます。
生活防衛資金は必要
インフレ対策として、現金を全部投資に回すのは危険です。
病気、失業、引越し、家電故障、介護など、急な支出には現金が必要です。
| 目的 | 置き場所 |
|---|---|
| 生活費3〜12か月分 | 普通預金など |
| 1〜3年内に使うお金 | 定期預金、個人向け国債など |
| 10年以上使わないお金 | 投資信託、株式、NISAなどを検討 |
投資は、短期の支出予定がないお金で行うのが基本です。
投資信託や株式は、インフレ対策の候補になりますが、元本保証ではありません。短期で使う予定のお金まで投資に回すと、下落時に売らされる可能性があります。
資産を分ける考え方
インフレに備えるなら、現金、投資、保険、住宅ローン、年金をバラバラに見ないことが大切です。
| 資産 | 役割 |
|---|---|
| 現金 | 緊急時の安全弁 |
| 預金 | 近い将来使うお金 |
| 投資信託 | 長期の物価上昇対策 |
| 金 | 通貨不安やインフレ時の分散 |
| 不動産 | 住居費や資産価値の変動 |
何か一つに寄せすぎると、別のリスクが大きくなります。
まとめ
インフレでは、現金預金の額面が減らなくても、実質的な購買力が下がることがあります。
ただし、現金は生活防衛資金として必要です。
生活費、近い将来使うお金、長期で増やすお金を分け、現金と投資を役割で使い分けましょう。
物価、金利、家族構成、収入の安定度によって、必要な現金の量は変わります。投資を始める場合も、商品ごとのリスク、手数料、税制、値動きを確認したうえで判断しましょう。