まず結論
証券会社や銀行の購入画面で表示される重要事項は、単なる同意欄ではありません。商品ごとの交付目論見書には、目的・特色、投資リスク、運用実績、手続き・手数料などが共通の順序で載っています。
購入前は、次の7項目を確認します。
確認したい7項目
| 項目 | 確認すること |
|---|---|
| 投資対象 | 国、資産、業種、指数、集中度 |
| 主なリスク | 価格、為替、金利、信用、流動性 |
| 為替ヘッジ | あり・なし、ヘッジコスト |
| 継続費用 | 信託報酬と、その他費用の実績 |
| 売買時費用 | 購入時手数料、信託財産留保額など |
| 分配方針 | 頻度、実績、元本払戻金の可能性 |
| 換金条件 | 申込不可日、受渡日、信託期間 |
実際に使うなら、商品名の印象ではなく「投資対象」と「主要なリスク」を続けて読みます。全世界株式、外国債券、テーマ型では、同じ投資信託でも値動きの理由が違います。
元本保証ではない
投資信託は、原則として預金ではなく元本保証もありません。組み入れた株式や債券の価格、金利、為替、発行体の信用状況などによって基準価額が動きます。
海外資産なら、投資先が上昇しても円高で円換算の利益が減ることがあります。債券型でも、市場金利の上昇が債券価格の下落要因になるため、「債券だから値下がりしない」とは言えません。
「手数料0円」で終わらせない
購入時手数料が無料でも、保有中は信託報酬が信託財産から差し引かれます。売買委託手数料、監査費用、資産保管費用など、事前に上限額を示しにくい費用が生じる商品もあります。
長期保有では小さな年率差が積み上がります。比較するときは、購入時手数料だけでなく、交付目論見書の「ファンドの費用・税金」と、運用報告書の費用明細を見ます。
分配金は利益とは限らない
分配金はファンドの純資産から支払われるため、支払い後の基準価額には下押し要因になります。投資家の個別元本を下回る部分から支払われる「元本払戻金(特別分配金)」は、実質的に元本の一部が戻るものです。
毎月分配や分配額の大きさだけで運用成果を判断せず、分配金を含むトータルリターンと純資産総額の推移を確認します。
NISAで買えるかは別の確認事項
NISA対象商品でも、元本保証になるわけではありません。また、つみたて投資枠と成長投資枠では対象商品の範囲が異なります。非課税制度と商品の良し悪しは分けて考えます。
まとめ
購入画面で迷ったら、交付目論見書で「投資対象」「主要なリスク」「費用」の3か所を先に確認してください。そのうえで分配方針、換金条件、NISA対象区分まで見れば、広告やランキングだけで選ぶ失敗を減らせます。