国債金利の2つの見方 発行時に決まる利率と、市場で動く利回りを分ける 表面利率 額面に対する利子 発行時に決まり償還まで固定 市場利回り 国債価格・残存期間・利子を反映 売買価格が変わると利回りも動く 政策金利は短期の誘導、国債利回りは市場の予想 kabutrack.com

まず結論

国債金利を見るときは、まず「表面利率」と「利回り」を分けます。表面利率は国債が発行されたときに決まる利子の割合、利回りは購入価格や償還までの期間を含めた投資収益率です。

ニュースで「10年国債利回りが上昇」といえば、通常は市場で取引される国債価格が下がり、投資家が求める収益率が上がったことを指します。

表面利率と利回りの違い

額面100万円、表面利率1%の固定利付国債なら、額面に対する年間利子は1万円です。市場価格が変わっても、発行後の表面利率そのものは変わりません。

一方、利回りは購入価格によって変わります。100万円より安く買えば、同じ利子と償還額を前提にした収益率は高くなり、100万円より高く買えば低くなります。実際の利回りは残存期間や税、売買手数料なども関係します。

政策金利との違い

政策金利は、日銀が短期市場金利へ働きかけるための中心的な指標です。国債利回りは、将来の政策金利、物価、景気、国債の需給、海外金利などを織り込んで市場で決まります。

そのため、日銀が政策金利を変更しても、10年国債利回りが同じ幅で動くとは限りません。利上げが事前に予想されていれば、決定前に利回りが上がっていることもあります。

住宅ローンと株価への波及

変動金利型の住宅ローンは短期金利の影響を受けやすく、固定金利型は長期金利や長期の資金調達コストを通じて動きます。金融機関の基準や優遇幅があるため、国債利回りが上がった分だけ返済額が増えるわけではありません。

株価では、国債利回りが上がると株式に求められる収益率も上がり、特に将来利益への期待が大きい銘柄の評価に逆風となることがあります。ただし、景気や企業利益の改善が同時に進めば、株価が下がるとは限りません。

ニュースの読み方

国債金利のニュースを見たら、次の3つを確認します。

  1. 表面利率ではなく利回りの話か
  2. 何年物の国債か
  3. 政策金利、物価、国債需給のどれが動いたのか

まとめ

国債の表面利率は発行時に決まり、利回りは市場価格の変化で動きます。政策金利は日銀が短期金利を誘導する指標で、国債利回りは将来の政策や景気の予想を反映する市場価格です。

住宅ローンや株価への影響を見るときは、政策金利と国債利回りを同じものとして扱わないことが第一歩です。

出典

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