最大ドローダウンとは?過去の下落幅をどう読むか

高値からどこまで下がったか

最大ドローダウン(最大下落率)は、ある期間において、資産価値が過去のピークから谷までどれほど下落したかを示します。価格が高値から20%下がり、その後さらに下落してピーク比30%安まで達したなら、その期間のドローダウンは30%です。投資信託や運用戦略の過去の下落局面を比べる際に使われます。

標準偏差が値動き全体の散らばりを見るのに対し、最大ドローダウンはピークからの下落に焦点を当てます。投資家が含み損を抱えたときの感覚に近い一方、結果は開始日と終了日、評価頻度で変わります。

同じ下落率でも回復時間は違う

100万円が30%下がると70万円です。そこから元の100万円に戻るには、70万円から約42.9%上昇する必要があります。下落率と同じ割合の上昇では元本まで戻りません。この非対称性が、深い下落を経験した後の運用を難しくします。

最大ドローダウンの数字には、底から高値を回復するまでの日数が表れない場合があります。数週間で戻ったのか、何年も戻らなかったのかは、投資家の資金計画にとって大きな違いです。運用実績を読むときは下落率に加えて、回復期間と下落原因も確認します。

将来の損失上限ではない

過去の最大ドローダウンが小さくても、将来の下落がそれを超えない保証にはなりません。観測期間に金融危機や金利急変が含まれていなければ、大きなリスクが数字に出ていない場合もあります。バックテストの最大下落率は、選んだ期間と前提に依存した結果です。

商品を比較するときは、対象市場や運用期間をそろえ、リターン・手数料・標準偏差と一緒に見ます。過去の大きな下落が自分の家計で耐えられる範囲かを考える材料として使うのが現実的です。

積立投資の実績を評価する時は、買い増し資金の入金を含んだ口座残高の下落率と、商品価格だけの下落率を混同しないことも大切です。運用商品の資料で測定対象を確認し、自分の資産全体で起きた値下がりと区別します。

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