こどもNISAを始める前に確認する5つの注意点

まず結論

2027年1月開始のこどもNISAは、利益が非課税になる一方、預金とは違って元本保証がなく、いつでも引き出せる口座でもありません。教育費の予定と資金の出どころを確認しておくと、制度の枠だけを見て入金額を決めずに済みます。以下は2026年10月5日時点の公表内容です。

1. 教育費が必要な時期に引き出せるとは限らない

12歳になる前は、災害など限られた場合を除いて払出しに制約があります。12歳以降も、子どもの同意を得て教育費・生活費に使うなどの条件があり、金融機関への書類提出も必要です。大学入学時に使う予定の資金を全額投資に回し、その時期に相場が下落していれば、含み損のまま売ることにもなりかねません。

2. 非課税でも損失は補えない

投資信託は値下がりします。NISA口座の損失は税務上ないものと扱われ、特定口座などの利益との損益通算も、翌年以降への繰越控除もできません。値下がり時に売った損失を、ほかの口座の税金から差し引くことはできない制度です。

3. 買える商品と年間枠に限りがある

対象は積立・分散投資に適した一定の投資信託で、個別株を買う成長投資枠はありません。年間投資枠は60万円、非課税保有限度額は600万円です。枠を使い切るために家計へ無理をかけたり、近く使う資金まで投資に回したりする必要はありません。

4. 口座の資産は子どものもの

口座名義は子ども本人です。親権者が未成年の間に手続きを管理しても、親の資産と同じように自由に使えるわけではありません。成人後に子どもへ口座を引き継ぐことも見越し、誰がいつ入金したかを記録に残しておきます。

5. 入金資金には贈与税の確認が必要

親や祖父母が入金資金を渡せば、子どもへの贈与に当たる場合があります。暦年課税の基礎控除110万円は、贈与者ごとではなく、子どもが1年間に受け取った贈与の合計に適用されます。毎年の贈与は、その都度の合意で行う場合と、最初に複数年分を約束する場合で扱いが異なることもあります。入金日と金額を記録し、まとまった贈与や継続的な約束は税理士などに相談するのが安全です。

始める前の確認

  • いつ、何のために使う資金か
  • 予定時期に値下がりしても家計で対応できるか
  • 子ども名義の資産として記録・管理できるか
  • 親族からの贈与を年間合計で把握しているか
  • 金融機関の申込方法と払出し手続きを確認したか

使う時期が決まっている教育費と、長く運用できるお金は分けて考えられます。枠を埋めるための入金は必要ありません。

まとめ

引出しの時期、値下がりへの備え、子ども名義の資産管理、贈与の記録。この4点を口座開設前に家族で決めておけば、年間枠を使い切ることに引っ張られにくくなります。

出典