まず結論
カラオケは既存店への来客が増えたが、全店の売上は前年に届かなかった。継続営業店の改善と店舗数の減少を分けて読む月次だ。対象はカラオケ・飲食事業で、介護事業などを含む連結売上ではない。
月次実績のポイント
2027年3月期の10月分。下表は前年同月比の増減率に換算している。
| 事業・範囲 | 売上高 | 来客数 | 客単価 | 10月の店舗数 |
|---|---|---|---|---|
| カラオケ・既存店 | +5.8% | +10.5% | −4.2% | 59店 |
| カラオケ・全店 | −3.3% | +1.2% | −4.4% | 61店(前年67店) |
| 飲食・既存店 | −4.2% | −6.9% | +2.9% | 8店 |
| 飲食・全店 | −9.8% | −16.9% | +8.5% | 8店(前年9店) |
会社資料の「105.8%」は前年を100とする指数で、売上が105.8%増えた意味ではない。既存店はオープン後13カ月を経過した店舗を対象とする。
カラオケ既存店では、客単価が下がっても2桁の客数増で増収となった。全店の店舗数は前年より6店少なく、既存店売上の改善だけで事業全体の増収を説明できない。
飲食既存店は客単価が上がったものの、来客数が減った。カラオケと異なり、既存店ベースでも売上の回復が遅れている。
株価材料として見る点
カラオケでは客数増が続き、客単価の下落が和らぐと、既存店の売上をさらに伸ばしやすい。一方、飲食では単価の高さより来客数の回復が先になる。事業ごとに見る指標が異なる。
店舗減少の売上への影響額や各事業の月次利益は開示されていない。店舗数が減っていても、利益への影響は閉店店舗の採算や固定費削減額によって変わる。今回の売上比率から増減益や業績予想の修正を算定することはできない。
リスクと確認点
速報値は監査法人の監査を受けておらず、決算数値と差が生じる場合がある。客数・客単価・売上の比率には丸めもあるため、掛け合わせて厳密に一致させるものではない。
月次には販促や天候などの具体的な要因説明がない。次の決算で、カラオケの客数増と飲食の減収が、それぞれ利益にどう反映されたかを追いたい。
関連ページ
出典
- ウチヤマホールディングス「2027年3月期対前年比較月次速報」:2026年11月2日開示、10月のカラオケ事業・飲食事業の速報。
- ウチヤマホールディングス IRニュース