まず結論
今回の発表は、オムロンヘルスケアによる松屋アールアンドディの完全子会社化が最終段階に入ったことを示す手続き上の開示である。松屋アールアンドディ株式の最終売買日は7月16日、上場廃止日は7月17日、売渡株式などの取得日は7月22日となる。
残存する普通株式の売渡対価は1株1,110円で、TOB価格と同額だ。上場廃止後は東証グロース市場で売買できないため、投資家の確認点は株価の値動きから、売渡対価の交付手続きへ移る。
何が起きたか
オムロンヘルスケアは、2026年5月19日から松屋アールアンドディの普通株式と新株予約権を対象にTOBを実施した。応募株式数は1,756万7,455株で、買付予定数の下限を上回ったため、応募分を全て取得した。
6月19日の決済開始後、オムロンヘルスケアの保有株式は2,073万2,655株、議決権所有割合は95.88%となった。総株主の議決権の90%以上を保有する特別支配株主となったため、残る株主と新株予約権者に対して株式等売渡請求を行い、松屋アールアンドディの取締役会が6月25日に承認した。
この結果、同社株式は上場廃止基準に該当し、6月25日から7月16日まで整理銘柄に指定された後、7月17日付で上場廃止となる。
発表内容のポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 買収主体 | オムロンヘルスケア |
| 取引の目的 | 松屋アールアンドディの完全子会社化 |
| TOB後の保有株式数 | 2,073万2,655株 |
| TOB後の議決権所有割合 | 95.88% |
| 普通株式の売渡対価 | 1株1,110円 |
| 第1回新株予約権の売渡対価 | 1個71万7,600円 |
| 最終売買日 | 2026年7月16日 |
| 上場廃止日 | 2026年7月17日 |
| 売渡株式などの取得日 | 2026年7月22日 |
売渡対価はTOB時と同じ価格に設定された。取得対象には、オムロンヘルスケアが保有する株式と松屋アールアンドディの自己株式を除く全普通株式に加え、2019年3月28日の取締役会決議に基づいて発行された第1回新株予約権が含まれる。
短期業績への見方
7月16日の開示は上場廃止日を知らせるもので、新たな業績予想の修正や損益への影響額は示していない。したがって、今回の発表を単独で短期業績の上振れ・下振れ材料として評価する内容ではない。
完全子会社化後は上場会社としての株価評価がなくなる。今後の事業成長やオムロンヘルスケアとの協業効果は、少数株主が市場で評価するテーマではなく、オムロングループ内での企業価値向上策として進められることになる。
株価材料として見るポイント
松屋アールアンドディ株式の市場売買は7月16日で終了した。7月17日以降は東証グロース市場で取引できず、残存株主には取得日以降、普通株式1株につき1,110円の金銭が交付される予定である。
このため、上場廃止後に市場価格の上昇余地を検討する局面ではない。残存株主にとっては、会社から案内される売渡対価の交付時期と方法を確認することが実務上の焦点となる。
リスクと確認点
- 7月17日以降は東証グロース市場で売買できず、市場で換金する流動性がなくなる
- 売渡対価は7月22日の取得日以降、合理的な期間内に交付される予定で、具体的な受取時期は会社からの案内確認が必要となる
- 普通株式と第1回新株予約権では売渡対価の単位と金額が異なる
- 上場廃止後は、決算開示や株価を通じて少数株主が継続的に企業価値を確認する上場会社ではなくなる
まとめ
松屋アールアンドディは、オムロンヘルスケアによるTOBと株式等売渡請求を経て、2026年7月17日付で上場廃止となる。TOB後のオムロンヘルスケアの議決権所有割合は95.88%で、残存する普通株式の売渡対価はTOB価格と同じ1株1,110円だ。
最終売買日は7月16日で、取得日は7月22日。今後の確認点は市場での値動きではなく、売渡対価の交付時期と手続きである。
関連ページ
出典
- 松屋アールアンドディ「当社株式の上場廃止に関するお知らせ」、2026年7月16日公表
- 松屋アールアンドディ「オムロンヘルスケア株式会社による当社株券等に係る株式等売渡請求を行うことの決定、当該株式等売渡請求に係る承認及び当社株式の上場廃止に関するお知らせ」、2026年6月25日公表
- 松屋アールアンドディ「オムロンヘルスケア株式会社による当社株券等に対する公開買付けの結果並びに親会社、主要株主である筆頭株主及び主要株主の異動に関するお知らせ」、2026年6月16日公表
- 松屋アールアンドディ IRニュース