愛媛県 令和8年度 追加募集 産業動物獣医師を目指す学生向け修学資金 給付月額 国公立 10万円 私立 18万円 募集人数 2名 第1〜第6学年が対象 応募締切 12月18日 必着 結果通知:令和9年2月頃予定 申し込む前に確認したい3点 ① 卒業後2年以内に獣医師免許を取得できるか ② 免許取得後、県農林水産部の獣医師として勤務する意思があるか ③ 条件を外れた場合の返還額・利子まで理解しているか kabutrack.com

まず結論

この制度は、獣医学を学ぶ学生の学費・生活費を支援しながら、将来の愛媛県職員(産業動物分野)の獣医師を確保するための制度です。

公益社団法人愛媛県畜産協会と愛媛県が共同で実施しており、令和8年度の追加募集は2名です。対象は獣医学課程の第1〜第6学年で、国公立大学生には月10万円、私立大学生には月18万円が給付されます。

金額は大きいですが、一般的な「返済不要の給付金」と同じ感覚では考えない方が安全です。

卒業後2年以内に獣医師免許を取得し、その後、愛媛県農林水産部の指定機関で獣医師として勤務し、定められた従事期間を満たすことが前提になっています。

つまり、

「学生時代の支援」+「卒業後のキャリア条件」

がセットになった制度です。

申請するときは、受給総額だけでなく、卒業後の進路まで含めて判断する必要があります。

キャンペーン概要

項目内容
募集人数2名(令和8年度・追加募集)
対象学年第1〜第6学年
卒業見込2027年3月〜2032年3月
募集締切令和8年12月18日(金)必着
給付月額国公立大学生10万円、私立大学生18万円
事業実施主体公益社団法人愛媛県畜産協会
給付期間採用された学年の4月まで遡り、国家試験受験資格取得時まで
給付年数最大6年
選考結果令和9年2月頃に本人へ通知予定

愛媛県の公式案内では、第1学年は2032年3月卒業見込み、第6学年は2027年3月卒業見込みまで、すべての学年が今回の追加募集対象です。

また、給付開始が「採用決定月から」ではなく、採用された学年の4月まで遡る点も重要です。

たとえば年度途中で給付生として決定した場合でも、対象となる学年の4月以降分が制度上の給付対象になります。

ただし、休学・停学・留年などの期間は給付が停止されます。

還元率の内訳

この制度は買い物のキャンペーンではないため、本来は「還元率」より受給総額と必要勤務期間で考える方が適切です。

第1学年から最大6年間、72か月すべて給付されたと仮定すると、受給総額は次のようになります。

  • 年額・最大6年間継続した場合
  • 国公立:月10万円 × 72か月 = 最大720万円
  • 私立:月18万円 × 72か月 = 最大1,296万円

ただし、第2学年以上で採用された場合は、採用された学年の4月から国家試験受験資格取得時までが対象となるため、実際の総額は小さくなります。

また、返還を避けるために必要となる勤務期間は給付月額によって異なります。

愛媛県の案内では、

  • 月額5万円以下:給付期間の4/5倍
  • 月額5万円超〜12万円以下:給付期間の2/3倍
  • 月額12万円超:給付期間の3/5倍

を超える期間、愛媛県獣医師職員(産業動物分野)として勤務する意思が申請条件となっています。

今回の給付額に当てはめると、

大学区分給付月額必要勤務期間の基準
国公立10万円給付期間の2/3倍を超える期間
私立18万円給付期間の3/5倍を超える期間

となります。

たとえば6年間すべて給付された場合、単純計算では国公立は給付期間6年×2/3=4年、私立は6年×3/5=3.6年が基準になります。

ただし、実際の勤務期間の算定や契約条件は規程細則に基づくため、申請時には愛媛県畜産協会へ具体的な期間を確認しておく方が安全です。

お得になる使い方

使い方ポイント
進路確認愛媛県の産業動物獣医師として働く意思を先に確認する
書類準備推薦書、健康診断書、成績証明、所得証明、小論文などを早めにそろえる
受給総額確認現在の学年から卒業まで、実際にいくら受給できるか計算する
勤務条件確認給付期間から必要な従事期間を計算しておく
返還リスク確認キャリア変更時に返還できる金額かまで確認する

応募には、単純な申請書だけではなく複数の書類が必要です。

公式案内では、

  1. 修学資金給付申請書
  2. 学長または学部長の推薦書
  3. 健康診断書
  4. 戸籍謄本または対象者の住民票
  5. 写真付き履歴書
  6. 成績証明書
  7. 主たる家計支持者1名の所得証明書または源泉徴収票の写し
  8. 小論文

の提出が求められています。

募集人数が2名なので、「締切直前に書類を集める」より、推薦書や健康診断書など時間のかかるものから準備しておく方が現実的です。

一方で、採択されることを前提に学費や生活費を組むのは避けた方が安全です。

選考は申請書類などを基に愛媛県の選考委員会が審査し、県畜産協会との協議を経て決定されます。

注意点

  • 給付中断:休学・停学・留年などの期間は給付停止
  • 免許取得:大学卒業後2年以内に獣医師免許を取得する必要がある
  • 就業開始:免許取得後1年以内に県農林水産部獣医師として従事する必要がある
  • 勤務期間:定められた従事期間を満たす必要がある
  • 途中辞退:修学資金の給付を途中で辞退すると返還対象となる
  • 返還利子:原則として給付済み資金に年利10.95%を加算
  • 返還期限:返還請求の通知日から6か月以内
  • 延滞:返還が遅れた場合は延滞利子が発生する

特に重要なのが、返還時の負担です

愛媛県の公式案内では、途中辞退や免許取得期限、就業条件、勤務期間などの条件を満たさなかった場合、既に受け取った修学資金について、返還請求通知日から6か月以内に年利10.95%の利子を加えて返還することが定められています。

仮に受給額が数百万円になってから進路を変更すると、学生・若手社会人にとって大きな負担になる可能性があります。

一方で、死亡・事故・心身の故障、県側のやむを得ない事情など一定の場合には返還免除規定があります。

また、県畜産協会および県との合意のうえで、農林水産部獣医師とは異なる就業先で産業動物獣医師として従事する場合にも、返還が免除されるケースが示されています。

向いている人・向かない人

  • 向いている人:卒業後、愛媛県の家畜保健衛生所や家畜病性鑑定所などで産業動物獣医師として働きたい学生
  • 向かない人:小動物臨床、公衆衛生、研究、民間企業など別分野への進路を強く検討しており、卒業後の就職先をまだ固定したくない学生

この制度で重要なのは、「今お金が必要か」だけではありません。

数年後の自分が、愛媛県の産業動物獣医師として働きたいか

まで考える必要があります。

なお、愛媛県には今回の農林水産部事業とは別に、保健所・食肉衛生検査センター・動物愛護センターなどで働く公衆衛生獣医師向けの修学資金制度もあります。

将来やりたい仕事が「産業動物」なのか「公衆衛生」なのかによって、確認すべき制度が異なります。愛媛県も両制度を別の事業として案内しています。

まとめ

愛媛県の令和8年度獣医師修学資金・追加募集は、将来、愛媛県職員として産業動物分野で働きたい獣医学生にとって、金額の大きい支援制度です。

国公立大学生は月10万円、私立大学生は月18万円で、第1学年から利用した場合の最大受給額は単純計算で720万円・1,296万円になります。

ただし、重要なのは金額だけではありません。

「給付を受ける」 →「大学を卒業する」 →「2年以内に獣医師免許を取得する」 →「免許取得後1年以内に県農林水産部の獣医師として働く」 →「定められた勤務期間を満たす」

という一連のキャリア条件まで含めて考える制度です。

条件を満たせば大きな支援になりますが、進路変更などによって返還条件に該当すると、年利10.95%を加えた返還が必要になる可能性があります。

そのため、

「もらえる金額」ではなく、「この進路を最後まで選べるか」

を先に確認したうえで申し込むのが、この制度を利用するうえで最も重要です。

確認日: 2026-08-15

出典