まず結論
この制度の価値は、補助金を受け取ることではなく、東京都の認定を通じたPRや行政機関での導入機会を得られる点にあります。売上や発注を確約する制度ではないため、認定後の営業計画まで含めて申請する企業向けです。
対象は、東京都内に本店または支店登記がある法人、または都内に開業届を提出して実質的に事業を行う個人事業主です。大企業が単独で議決権や出資の2分の1以上を持つ場合などは対象外です。
制度の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 東京都内で実質的に事業を行う中小企業者 |
| 対象商品 | 2026年8月1日時点で販売開始から5年以内の物品・サービス |
| 受付期間 | 2026年8月26日から9月25日15時まで |
| 申請方法 | 事前エントリー後、メールで届く申請フォームから提出 |
| 認定期間 | 認定通知日から2030年3月31日まで |
| 認定予定時期 | 2027年4月中旬以降 |
食品、医薬品・医薬部外品・化粧品など、制度上の対象外商品があります。建設工事などの工法・技術や肌に塗布するものも対象外です。過去に同じ商品を申請した場合は、機能追加や性能向上など、改善点を明確にする必要があります。
認定後に得られる機会
認定商品は制度のホームページなどで紹介され、カタログやPR動画の制作、産業交流展への無料出展、認定ロゴの使用が可能になります。認定期間中は、東京都の機関が競争入札によらない随意契約で購入・借入できる場合もあります。
ただし、認定された商品を東京都が購入するとは限りません。品質を東京都が保証するわけでもなく、購入・借入の約束もありません。認定を実績づくりの入口として使えるか、対象となる行政ニーズに自社商品が合うかを冷静に見ます。
申請の流れと注意点
申請にはエントリーが必要です。エントリー後のメールから申請書と実施計画書を取得し、必要書類を整えてフォームから提出します。郵送申請は受け付けていません。
審査は書類、面接、訪問調査、最終審査の順に予定されています。申請時点で、商品の新規性・独自性、都民生活や生産性への貢献、販売・資金調達の実行可能性、東京都の機関での使途見込みを説明できる資料が必要です。第三者の権利を侵害していないことの調査も確認されます。
向いている企業・向かないケース
| 向いている企業 | 向かないケース |
|---|---|
| 都内で新商品・サービスを販売し、行政向けの用途も説明できる企業 | 認定だけで売上や発注が決まると考えている企業 |
| 5年以内の商品で新規性や実績を資料化できる企業 | 対象外分野の商品を申請する場合 |
| エントリーから面接・訪問調査まで対応できる企業 | 9月25日15時までに書類提出の体制を作れない場合 |
まとめ
東京都トライアル発注認定制度は、都内中小企業の新商品・サービスを行政機関への導入候補として認定し、PRや試験購入の機会につなげる制度です。申請期間は2026年8月26日から9月25日15時までで、エントリー後にオンラインで書類を提出します。
認定は営業の追い風になり得ますが、購入・契約・品質保証を意味しません。自社商品の対象要件、行政での使い道、権利調査、認定後の営業導線を確認したうえで申請を判断します。
出典
- 東京都トライアル発注認定制度「概要・募集内容」
- 確認日: 2026-08-26