決算サマリー
| 項目 | 2024年3月期 | 前期 | 増減率 | 2025年3月期計画 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 51.20億円 | 50.41億円 | +1.6% | 51.87億円 |
| 営業利益 | 2.73億円 | 2.65億円 | +3.2% | 3.33億円 |
| 経常利益 | 2.71億円 | 2.68億円 | +0.8% | 3.19億円 |
| 当期純利益 | 1.71億円 | 1.70億円 | +0.9% | 2.07億円 |
| EPS | 189.68円 | 187.99円 | +0.9% | 229.26円 |
営業利益率は前期と同じ5.3%。売上拡大は続いたが、人材不足に伴う外注コストで利益率は伸びなかった。
セグメント
情報システムソリューションサービス事業の単一セグメント。主要SIerからSAP S/4 HANA移行を受託し、ERP周辺のWeb・クラウド開発やデータ活用支援を展開した。サービス別売上高と利益は開示していない。
財務安全性
総資産19.68億円、純資産5.93億円、自己資本比率30.2%で、前期の25.0%から改善した。営業CF1.48億円、投資CF1.18億円、フリーCF2.67億円。借入返済と配当で財務CFはマイナス2.21億円だった。
定量評価
| 指標 | 実績 | 比較 |
|---|---|---|
| EPS成長率 | +0.9% | 前期比 |
| 営業利益率 | 5.3% | 前期と横ばい |
| ROE | 31.2% | 前期33.6% |
| 自己資本比率 | 30.2% | 前期25.0% |
資本効率は高いが、利益成長は売上増とほぼ同じで、利益率の上積みはなかった。
ポジティブ要因
過去最高売上
企業のDXとSAP刷新需要を取り込み、売上高は51.20億円へ増加した。ERP周辺開発まで対応できる点が案件獲得を支えた。
キャッシュと自己資本比率
営業・投資CFがともに黒字で、自己資本比率は5.2ポイント改善した。借入返済を進めながら現金残高も増加した。
リスク要因
外注費の増加
社内人員不足をパートナー企業で補い、外注コストが増えた。受注が伸びても内製人員を確保できなければ利益率が上がりにくい。
SAP移行後の需要
移行需要は2027年以降も続くとの見方だが、案件の標準化や規模縮小が進む場合は開発工数が減る可能性がある。
配当の不確実性
2024年3月期の期末配当と2025年3月期予想は決算時点で未定だった。利益だけで還元水準を先読みできない。
業界動向との関連
大手SIerも技術者不足で案件を請け切れない状況にあり、需要は強い。ただし受注機会の増加は同時に外注単価を押し上げ、採算を圧迫する。
株価への示唆
2024年2月に上場したTOKYO PRO Market銘柄で売買実績が限られる。過去最高売上より、2025年3月期計画の営業利益率6.4%を実現できるかが評価材料になる。
今期の総括
増収増益と財務改善を両立したが、利益成長は小さく、外注依存が利益率の上限になった。売上の量から人材当たり採算へ論点が移っている。
来期見通し
2025年3月期は売上高51.87億円、営業利益3.33億円、純利益2.07億円を計画する。若手採用、BASIS・Web開発拠点、データ分析分野への展開で増益を狙う。
総合判断
総合判断は中立である。過去最高売上、営業CF黒字、自己資本比率改善は前向きだが、営業利益率は5.3%で横ばい。翌期の増益計画には内製化と案件採算の改善が必要になる。
出典
- CCNグループ「2024年3月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)」、2024年5月13日