決算サマリー
| 項目 | 2025年3月期 | 前期 | 増減率 | 2026年3月期計画 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 44.23億円 | 51.20億円 | -13.6% | 48.50億円 |
| 営業利益 | 1.00億円 | 2.73億円 | -63.2% | 2.10億円 |
| 経常利益 | 0.97億円 | 2.71億円 | -63.9% | 2.00億円 |
| 当期純利益 | 0.58億円 | 1.71億円 | -65.8% | 1.20億円 |
| EPS | 65.72円 | 189.68円 | -65.4% | 135.67円 |
営業利益率は5.3%から2.3%へ3.0ポイント低下した。売上の減少以上に採算悪化が大きい。
セグメント
情報システムソリューションサービス事業の単一セグメント。主要取引先1社から撤退し、他の主要取引先への拡販で一部を補ったが、その他顧客の開発案件減少とSAPのFit to Standard対応準備の遅れを吸収できなかった。サービス別利益は非開示である。
財務安全性
総資産17.07億円、純資産6.17億円、自己資本比率36.2%で、前期の30.2%から改善した。営業CF0.55億円、投資CF0.30億円、フリーCF0.85億円は黒字。一方、利益縮小でキャッシュ創出力は前期より弱い。
定量評価
| 指標 | 実績 | 比較 |
|---|---|---|
| EPS成長率 | -65.4% | 前期比 |
| 営業利益率 | 2.3% | 前期5.3% |
| ROE | 9.7% | 前期31.2% |
| 自己資本比率 | 36.2% | 前期30.2% |
財務比率は改善したが、本業の利益効率が大きく落ちたため、評価の中心は収益回復にある。
ポジティブ要因
財務比率の改善
負債減少により自己資本比率は6.0ポイント上昇した。営業・投資CFも合計でプラスを確保した。
SAP周辺需要
SAP S/4 HANA移行、ERP周辺Web開発、BASIS領域の需要は続く。会社はマルチセンターとBASISセンターで複数顧客へ展開する。
リスク要因
顧客入れ替えの失敗
撤退した取引先の売上を他社向け拡販で埋め切れなかった。顧客集中を下げる途中で、稼働率と利益率が落ちるリスクが表面化した。
Fit to Standardへの対応
標準機能中心の導入が増えると従来型の開発規模は縮小する。上流工程へ人材を移せなければ単価と工数の両面で圧迫される。
増益計画のハードル
翌期営業利益2.10億円は当期比108.6%増。売上9.6%増に対して大きな利益回復を見込むため、採算改善が前提になる。
業界動向との関連
DX需要は底堅いものの、ERP導入は追加開発を減らす方向にも進んでいる。技術者数だけでなく、要件定義や業務理解を担える人材の比率が競争力を分ける。
株価への示唆
TOKYO PRO Marketは流動性が乏しく、利益の回復がそのまま株価へ反映されるとは限らない。翌期計画の進捗と営業利益率を四半期ごとに確認する方が有効である。
今期の総括
主要取引先の入れ替えと事業モデル変化への対応が重なり、減収幅を大きく上回る減益となった。財務改善だけでは利益低下を補えない。
来期見通し
2026年3月期は売上高48.50億円、営業利益2.10億円、純利益1.20億円を計画する。採用・育成と上流工程対応を進める方針だが、計画営業利益率4.3%への回復が必要である。
総合判断
総合判断は弱気である。自己資本比率36.2%とキャッシュ黒字は支えだが、営業利益率2.3%、EPS65.4%減の収益悪化が重い。次期計画の初期進捗を確認したい。
出典
- CCNグループ「2025年3月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)」、2025年5月13日