1. 投資判断サマリー
営業利益81.68億円は通期計画78億円を上回りました。住宅の増益と自動車の損失縮小が支える一方、営業CFは16.42億円に減少しています。計画超過の評価には、据え置かれた予想の前提と投資資金の回収を確認する必要があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 更新日 | 2026年10月6日 |
| 総合評価 | ★★★☆☆(中立) |
| 一言サマリー | 累計利益は計画超過。2事業の赤字と営業CFの減少を確認する。 |
2. 投資評価(星評価・レーダーチャート)
星評価は2026年10月6日の開示を基にした定性的な目安です。価格の割安さや将来の株価を示すものではありません。
| 評価軸 | 星評価 | コメント |
|---|---|---|
| 成長性 | ★★★☆☆ | 売上3.5%増。住宅・工事の伸びが次期も続くかを見る。 |
| 収益性 | ★★★★☆ | 営業利益率4.22%へ改善。ただし自動車・動物医薬品は赤字。 |
| 財務 | ★★★☆☆ | 自己資本比率43.1%。営業CFだけでは投資支出を賄えていない。 |
| 配当 | ★★★☆☆ | 年間予想34円、前年実績32円。資金創出との両立を確認する。 |
| 安定性 | ★★★★☆ | ガス・電力に加え複数事業を持つが、原料・為替・工事採算の変動がある。 |
| 時間軸 | 見方 |
|---|---|
| 短期 | 第4四半期の費用・採算と通期予想の変更有無。 |
| 中期 | 住宅利益の持続、自動車・動物医薬品の赤字縮小。 |
| 長期 | エネルギー・工事での資金創出と設備投資・配当のバランス。 |
3. 最新決算サマリー
2026年11月期第3四半期累計(2025年12月~2026年8月)の連結実績です。純利益は親会社株主に帰属する利益、会社予想は今期通期です。
| 項目 | 直近実績 | 前年比 | 会社予想 | 見方 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1934.60億円 | +3.5% | 2600億円 | 進捗74.4% |
| 営業利益 | 81.68億円 | +34.1% | 78億円 | 進捗104.7% |
| 経常利益 | 95.99億円 | +32.1% | 94億円 | 評価益の影響も含む |
| 純利益 | 63.18億円 | +25.5% | 59億円 | 進捗107.1% |
| EPS | 99.06円 | +26.3% | 92.85円 | 計画を上回る |
営業利益率は前年3.26%から4.22%へ改善。年間配当予想34円(中間実績16円・期末予想18円)は変更されていません。
4. 今回の決算で注目するポイント
| 確認点 | 今回の状況 | 次に見る点 |
|---|---|---|
| 住宅の採算 | 区分利益2.14億円から8.10億円へ増加 | 販売棟数・部資材販売と利益率の持続 |
| 赤字事業 | 自動車3.07億円、動物医薬品2.93億円の損失 | 損失縮小が黒字化に届くか |
| 資金創出 | 営業CF16.42億円、前年113.85億円 | 在庫・仕入債務などの運転資金と税支払い |
| 設備投資 | 投資CF127.97億円の流出 | 投資回収と借入負担 |
| 会社予想 | 7月7日公表予想を据え置き | 計画超過に対する第4四半期の前提 |
通期計画と累計実績の単純差額は、営業損失3.68億円となります。会社が第4四半期単独の予想として開示した数値ではなく、短信には差額に相当する費用・採算の詳細説明もありません。
5. 投資判断のポイント
| 論点 | なぜ見るか | 確認する指標 |
|---|---|---|
| 工事・住宅の利益 | 大型工事の進捗や住宅販売の時期で利益が動く | 区分利益、受注・施工の進捗 |
| 赤字縮小の質 | 自動車は前年の在庫処分影響の解消も寄与 | 在庫と区分利益の継続改善 |
| 営業CF | 会計上の増益が資金に残るかを判断する | 運転資金、税支払い、営業CF |
| 株主還元 | 配当と投資・借入返済が並行する | 年間配当と営業資金のバランス |
6. リスク要因
| リスク | 内容 |
|---|---|
| 原料価格・為替 | ガスの原料費調整や為替予約の評価が売上・利益に影響する。経常利益にはデリバティブ評価益10.21億円を含む。 |
| 住宅・工事採算 | 需要、案件進捗、部資材・労務費により採算が変わる。 |
| 赤字事業 | 自動車・動物医薬品は損失が縮小しても黒字化に至っていない。 |
| 資金需要 | 営業CFと投資CFの合計は111.55億円の流出。借入負担と投資回収を確認する。 |
| 予想の前提 | 累計利益が通期予想を上回るが、据え置きの詳細理由は示されていない。 |
7. 成長性
住宅の売上は350.39億円、前年310.98億円から増加し、工事も281.60億円へ拡大しました。営業増益にはこれらの成長に加え、自動車の前年損失の縮小が寄与しています。売上の成長と過去の損失要因の解消を分けて評価します。
6~8月の単独営業利益は、中間期累計との差額で7.13億円。3~5月の29.15億円から減少しています。季節性や案件進捗を含むため単独比較だけで悪化と断定せず、次の開示で工事・住宅の採算と営業CFを確かめます。
8. 総合評価
| 観点 | 評価 |
|---|---|
| 強み | 住宅・工事の改善と自動車の損失縮小で営業利益34.1%増。 |
| 懸念点 | 2事業は赤字、営業CFは減少し投資支出を下回る。 |
| 次に見るポイント | 第4四半期の費用前提、赤字事業、運転資金の回収、配当と借入。 |
住宅・工事の増益は評価できますが、自動車と動物医薬品の赤字は残ります。営業CFも減り、投資資金を営業収入だけで賄えていません。総合評価は中立です。通期計画の超過を上方修正の予告とは扱わず、第4四半期の採算と資金創出を確認します。
出典
- 2026年11月期第3四半期決算記事
- サーラコーポレーション 公式IRライブラリ:2026年10月6日公表の第3四半期短信、7月7日公表の中間期短信、4月7日公表の第1四半期短信。
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