決算サマリー

項目当期実績前期比次期予想見方
営業収益79.60億円5.2%増82.00億円増収継続
営業利益15.83億円13.1%増13.40億円利益は反動減
経常利益15.95億円13.7%増13.46億円減益計画
純利益10.89億円10.9%増9.10億円減益計画

訂正開示の確認

2026年5月26日の訂正開示では、住宅アカデメイア事業の住宅保証サービス新商品の計上方法が修正された。会社は、取引内容を精査した結果、一括計上ではなく保証期間に応じた按分計上が適切と判断している。

この訂正により、2026年3月期に計上していた営業収益および営業利益1.05億円は、2027年3月期に計上される予定となった。損益の方向感が悪化したというより、収益認識のタイミングがずれた訂正である。ただし、投資家目線では、当期利益の水準と来期減益率の見え方が変わるため、記事中の主要数値は訂正後ベースに直している。

定量評価

指標実績見方
EPS74.12円通期予想61.95円を上回る実績
自己資本比率38.7%金融関連としては標準的
総資産246.57億円事業規模は安定
現金及び現金同等物51.03億円流動性は確保

ポジティブ要因

訂正後でも営業収益、営業利益、経常利益、純利益はそろって増加した。営業CFは12.12億円のマイナスだが、営業未収入金や営業貸付金の増加を伴うビジネスモデル上の動きも含む。配当は30円を維持しており、株主還元の安定感はある。

リスク要因

2027年3月期は、訂正後実績との比較で営業利益15.4%減、純利益16.4%減の計画である。今回の訂正で一部収益は翌期計上予定となるが、それでも会社計画は減益を見込む。住宅ローン金利、不動産市況、住宅着工、取次先の動きでボリュームがぶれやすい点は注意が必要である。

財務安全性

総資産は246.57億円、純資産は95.59億円、自己資本比率は38.7%となった。金融・住宅関連としては過度なリスクは高くなく、一定の安定性を保っている。

業界動向との関連

住宅ローン市場は金利や住宅着工の動きに左右されやすい。日本モーゲージサービスはフラット35関連や保証・取次を軸に、住宅金融の需要変動を受けながらも収益を積み上げる構造である。

株価への示唆

会社予想EPS61.95円を基準に、PER10倍、12倍、14倍を置くと以下の水準になる。

シナリオ想定PER予想EPS理論株価
弱気10倍61.95円620円
中立12倍61.95円744円
強気14倍61.95円867円

利益成長は続いているが、訂正後ベースでも来期は減益計画であり、評価は中立寄りになりやすい。

今期の総括

2026年3月期は訂正後でも増収増益で着地し、財務も大きく崩れていない。もっとも、住宅アカデメイア事業の収益認識訂正で営業利益の見た目は下がった。住宅金融の安定感はある一方、来期は慎重な見通しである。

来期見通し

2027年3月期は営業収益82.00億円、営業利益13.40億円、経常利益13.46億円、純利益9.10億円、EPS61.95円を見込む。営業収益は増える計画だが、利益は減る。市場が見るのは、フラット35関連の回復と住宅アカデメイア事業の翌期計上分が、どこまで利益率を支えるかである。

総合判断

総合判断は中立である。訂正後でも今期は増収増益だが、来期は減益計画であり、住宅金融の安定性と住宅アカデメイア事業の成長性をもう一段確認したい銘柄だからである。

出典

本記事は、対象企業が開示した決算短信を基に作成しています。

  • 「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」、日本モーゲージサービス、2026年5月11日開示
  • 「(訂正・数値データ訂正)『2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)』の一部訂正について」、日本モーゲージサービス、2026年5月26日開示