決算サマリー
| 項目 | 当期実績 | 前年同期 | 増減率 | 通期会社予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 経常収益 | 839.43億円 | 445.70億円 | +88.3% | 非開示 | ― |
| 経常利益 | 125.30億円 | 91.30億円 | +37.2% | 238億円 | 52.6% |
| 純利益 | 85.80億円 | 62.70億円 | +36.8% | 160億円 | 53.6% |
| EPS | 34.33円 | 25.10円 | +36.8% | 64.01円 | ― |
金額は公式開示を億円へ換算した。増減率は会社開示値を基本とし、EPSなどの計算値は表示値を用いた概算。端数処理のため金額から再計算した率に小幅な差がある。進捗は累計実績を通期会社予想で割った単純計算で、季節性や費用発生の時期を示すものではない。
単独四半期では、7〜9月の経常収益は約537.82億円、経常利益は約49.55億円。4〜6月比(QoQ)はそれぞれ+78.3%、-34.6%となる。中間累計から第1四半期を差し引いた概算で、季節性や費用計上時期も含む。
セグメント
| 事業・区分 | 当期売上・収益 | 前年同期 | 当期利益 | 前年同期利益 |
|---|---|---|---|---|
| 銀行業 | 788.40億円 | 401.99億円 | 124.59億円 | 92.17億円 |
| リース | 51.95億円 | 42.61億円 | 4.39億円 | 3.48億円 |
| 信用保証 | 9.96億円 | 9.51億円 | 7.62億円 | 7.04億円 |
| その他 | 18.43億円 | 18.88億円 | 5.28億円 | 3.06億円 |
事業概況に記載された内部取引を含む経常収益とセグメント利益。合計を連結経常収益839.43億円、経常利益125.30億円と直接比較しない。内部取引や連結消去を反映した後の全社値は決算サマリーに示した。
銀行業は利息と役務取引が伸び、リース・信用保証・その他も増益となった。銀行単体では野村證券との包括提携を背景に預かり資産が積み上がり、役務取引等収益が増えた。提携効果は会社が説明した範囲であり、同業全体の手数料拡大と一般化しない。
財務安全性
国内基準の連結自己資本比率は11.63%で、3月末11.73%から0.10ポイント低下。単体は11.13%。会計上の純資産・総資産比率と区別する。貸出金は期末4兆3,750億円へ増え、総預金は6兆577億円へ減少しており、運用と調達の構成変化を合わせて見たい。
定量評価
EPSは34.33円で、前年同期25.10円との比較は+36.8%。最終利益の変化に加え、期中平均株式数の影響も受ける。経常収益は有価証券売却等でも膨らむため、一般企業の売上成長率や営業利益率へ置き換えない。
| 指標 | 確認できる値・範囲 | 読み方 |
|---|---|---|
| EPS成長 | +36.8% | 分割換算と株式数の変化に注意 |
| ROIC | 本短信に当該期の開示値なし | 税率・投下資本の仮定による推計は行わない |
| PER推移 | 算定せず | 同一時点の株価と比較期間を確認していないため |
2026年9月30日の発行済株式数は252,500,000株、自己株式数は2,530,447株。EPSは期中平均株式数を使うため、期末株式数で純利益を単純に割った値とは一致しない。利益の比較と株式数の変化は区別する。
ポジティブ要因
会社はコア業務純益と顧客向けサービス業務利益の改善を説明している。単体の顧客向けサービス業務利益は59.53億円で前年19.86億円から拡大した。金利のある環境で、貸出残高と利ざや、役務収益が基礎的な採算を押し上げる変化が確認できる。
リスク要因
経常収益の増加にはアセットスワップ解約益が含まれ、同時に国債等債券売却損も増加した。総収益の伸びだけを通常業務の成長とみなさない。単体与信関係費用は13.71億円で前年0.30億円から増えており、融資拡大と信用費用の関係も確認点となる。
業界動向との関連
地域銀行では預金利息の増加、貸出金利の見直し、債券の入替が同時に進む。経常収益と費用が大きく膨らむ局面では、通常の事業会社の営業利益率に相当する比率だけでは比較しにくい。コア利益、顧客取引利益、規制資本、与信費用を同じ範囲で追うことが有効になる。
株価への示唆
連結純利益85.80億円は前年62.70億円から増加したが、上期の増益が毎四半期続く前提は置かない。個別融資先の信用状況と、有価証券入替後の利息収入を次の決算で確かめたい。金利上昇が収益に寄与しても、保有資産評価や資本負担に同じ方向の効果が出るとは限らない。
2027年3月期の年間予想は1株26.00円。配当の実績と会社予想を区別し、利益成長率から将来の1株配当額を逆算しない。
今期の総括
通常の顧客取引と市場取引の双方が動いた上期だった。利息・手数料の積み上がり、債券入替の影響、信用費用の増加を区別すると、経常収益急増の実態を把握しやすい。
来期見通し
通期連結経常利益238億円、純利益160億円の予想を据え置いた。銀行は市場損益や信用費用で期間ごとに振れるため、上期の利益を単純に倍にして上振れを断定しない。配当は原本に示された1株額を使い、次年度の数値予想は今回未公表。基礎的な増益と資本余力の両方を検証する。
総合判断
中立。連結純利益85.80億円は前年62.70億円から増加したが、上期の増益が毎四半期続く前提は置かない。市場損益と信用費用を切り分けたい。
出典
- 東邦銀行 公式IR・決算資料:2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)、2026年11月6日開示。
- 東邦銀行 第1四半期決算短信:単独四半期の差額算定に使用。