決算サマリー
| 項目 | 2026年8月期 | 2026年2月期 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 営業収益 | 318.07億円 | 311.81億円 | +2.0% |
| 営業利益 | 170.91億円 | 162.50億円 | +5.2% |
| 経常利益 | 149.44億円 | 144.17億円 | +3.7% |
| 純利益 | 149.21億円 | 144.04億円 | +3.6% |
| 1口当たり利益(EPS) | 2,703円 | 2,610円 | +3.6% |
| 1口当たり分配金 | 2,504円 | 2,414円 | +3.7% |
対象期間は2026年3月1日~8月31日の6か月です。前年同期比や1年間の実績ではありません。
セグメント
保有不動産の運用を行うREITです。事業会社の製品別セグメントとは異なり、賃貸収益、物件売却益、物件取得・売却による構成変化を確認します。今期の不動産等売却益は35.14億円で、直前期の27.44億円から増加しました。
定量評価
1口当たり利益は2,703円、分配金は2,504円です。利益の一部10.99億円を内部留保したため、両者は同額ではありません。利益超過分配はありません。分配金の増減を利益額の増減だけで説明せず、積立金の繰入れ・取崩しも併せて見る必要があります。
ポジティブ要因
営業利益は前期比5.2%増え、1口分配金も2,414円から2,504円へ増加しました。物件売却益を計上しながら一部を内部留保しており、全額を当期分配へ回した決算ではありません。
リスク要因
物件売却益は賃貸収益と同じように反復する収益ではありません。金利上昇や借換え条件、空室・賃料改定、資産入替えの時期によって次期以降の利益は変わります。期末後の浜松アクトタワー持分売却などは、今期実績と将来の運用予想を区別して確認する対象です。
財務安全性
総資産7,567.38億円、純資産3,552.42億円、自己資本比率46.9%です。営業CF274.39億円の収入、投資CF245.71億円の支出、財務CF13.22億円の支出で、現金同等物は190.87億円となりました。自己資本比率の裏返しを、そのまま借入金だけを分子とするLTVとみなすことはできません。
業界動向との関連
不動産の賃貸市況と資金調達費用の両方が運用利益へ影響します。同法人では売却益と内部留保も分配金を動かすため、分配金だけを見て賃料収入の増加率を推定することはできません。
株価への示唆
今期分配金は増えましたが、次期予想は2,470円、その次の期は2,300円です。投資口価格やNAVとの比較を行っていないため、利回りや割安性は判定しません。賃貸収益、売却益、積立金の効果を分けて分配余力を確認する内容です。
今期の総括
2026年8月期は増収増益となり、分配金は1口2,504円でした。不動産等売却益の増加と内部留保を伴うため、継続的な賃貸利益の増加と同一視しないことが必要です。
来期見通し
2027年2月期予想は営業収益290.20億円、営業利益154.19億円、純利益128.38億円、1口分配金2,470円。2027年8月期は営業収益287.01億円、営業利益150.19億円、純利益118.95億円、分配金2,300円です。両期とも圧縮積立金8億円の取崩しを想定しています。2026年8月期の分配金支払開始予定日は11月17日です。
総合判断
評価は中立です。今期の増益・増配を確認できますが、次の2期は今期より低い分配金予想です。物件入替えと積立金の効果を分け、賃貸収益と借換費用の推移を追う必要があります。
出典
- オリックス不動産投資法人「2026年8月期REIT決算 決算短信」、2026年10月22日開示。
- オリックス不動産投資法人 公式IR