谷が二つあることと、上昇へ転じた判断を分ける
ダブルボトムは、下落後に安値を付け、一度戻り、再び近い価格まで下げてから上向く形です。谷の間の戻り高値がネックラインとなり、それを超えたことを完成条件として扱う見方があります。
安値が近い範囲に二回並んでも、次にさらに下がる場合があります。二回試したから売り手が全員いなくなった、という説明にはなりません。高値と安値を使う期間、同じ水準と認める幅をそろえると、候補と完成の区別が明確になります。
安値100円と101円の後、110円を超える架空例
独自例で価格が120円から100円へ下がり、110へ戻り、101まで下げた後、113へ上がったとします。以降の価格も円で示しています。二つの谷は100と101、その間の高値は110です。最後の113で110を上回ったため、この例は上抜けを含むW字です。
101へ下がった段階なら、後の113はまだ存在しない情報です。そこで買うのは「二番底付近から反発する」という予想であり、上抜けを確認した判断とは違います。図は説明用の架空価格で、二番底が常に最初より高くなるという規則を示してはいません。
確認のために待つと、価格も変わる
101で買う場合と113で買う場合では、購入価格が12違います。上抜けを待つ方法では、底に近い価格で買えるとは限りません。一方、先に買えば安値を更新するリスクを負います。後から上がった図だけでは、この二つの負担を比べられません。
113で買った後に100へ戻れば、値下がり率は約11.5%です。形が完成したという呼び方は、購入直後の損失を防ぎません。何をもって完成としたかと、どの価格で取引したかを別に記録します。
戻り高値から先の値幅は計算だけでは決まらない
谷からネックラインまでの値幅を上へ足し、価格の目安を置く使い方があります。しかし、その水準へ届く時期も、届くこと自体も保証されません。会社の利益見通しや金利の変化で、過去の価格帯を超えて動く場合もあります。
日中の上抜けと終値での上抜け、日足の形と週足の形は同じではありません。条件を先に定め、上抜け後に下げた例も含めて読むと、W字の見た目をそのまま成功の証拠にする誤りを減らせます。
出典
用語の参考資料確認日:2026年10月23日。