ダウ理論とは?高値と安値の切り上げを同じ基準で読む

トレンドをどう見るか

ダウ理論の説明では、上昇トレンドを高値と安値の切り上げ、下降トレンドを高値と安値の切り下げとして捉えます。直近の高値・安値を更新したかを観察することで、価格の方向を整理する考え方です。

この理論は、相場の動きを複数の時間軸で見る枠組みとして紹介されます。長期の主な流れと短期の変動は一致しないことがあるため、日足だけで見ているのか週足も含めているのかを明確にします。

実際に使うときの限界

高値や安値をどこで認定するかは後から分かる面があり、トレンド転換の判断は遅れることがあります。横ばい相場では高値・安値の更新が頻繁に反転し、だましの動きも出ます。過去のチャートにうまく当てはまっても、次の値動きを確実に予想できるわけではありません。

ダウ理論を使うなら、対象の時間軸、トレンドとみなす条件、判断が外れたときの対応を先に決めます。個別企業の業績やニュース、投資金額なども合わせて考え、チャートの形だけから売買の妥当性は決まりません。

高値だけ更新した例と、両方を切り上げた例

独自の価格例で、波の安値が100円、105円、110円、高値が120円、125円、130円と続いたとします。以降の価格も円で示します。高値と安値の双方が前より高くなった並びです。次の高値が135でも、その後の安値が108まで下がれば、安値の切り上げは崩れています。「新高値だから同じ上昇が続いている」とは言い切れません。

ただし、どの動きを一つの波とするかを決めないと、数値の並びは変わります。日中の細かな上下を使う場合と、数週間の山や谷を使う場合では、最新の高値・安値も別です。小さな下落を長期の転換と同一視しないよう、比較する期間をそろえます。

高値130を付けた瞬間に、それが一つの波の頂点だと確定するわけでもありません。その後に下がってから山を認定する方式なら、その認定までの遅れが残ります。過去の図の頂点で売り、底点で買ったことにする検証は、その時点で実行できた判断と違います。

ダウ理論には、高安の更新以外にも、複数の時間軸、出来高や複数の株価平均の相互確認などの考え方があります。高値と安値の一例だけが理論全体ではありません。一つの整理方法で見えた方向と、会社の利益や投資額の妥当性は、分けて判断する対象です。

参考資料

参考資料の確認日:2026年10月23日。